２０２４年の全体運（甲辰）
２０年くらい前、屋久島の鬱蒼とした森に入ったときに見た光景です。樹齢何百年、何千年という巨木が生い茂り、地面にはほとんど光が届きません。地面に光が届かないので、新しい芽が育つことはありません。しかし、歩みを進めると、ごくたまに、落雷などでぽっかりと巨木がなぎ倒されているところがあり、そのエリアには陽が当たり、若い樹木が芽を伸ばしているのです。
その時、これが自然の営みなのだと思いました。何かが盛んになれば、新しいものが伸びる余地はなくなります。しかし、そうなれば何かが起きて、隆盛になったものを崩壊させることで、ようやくそこに何か新しいものが生まれる余地ができるようになる、これが、新陳代謝で、自然なことなのだと。
去年（２０２３年）は、今まで長年に亘って隆盛を誇っていたものが、失墜していくシーンをたくさん見たように思います。巨大になるには光と影が必要で、影の部分が大きいからこそ、それだけ光の部分が大きく輝けるわけです。しかし、誰もがインターネットを使って発信できるようになり、情報が共有されることで、過去にまで遡って影の部分が暴露されるようになったのでしょう。
そうなると、これから育つ新しい芽は、影を抱えずして成長しなければなりません。つまり、今までとは、大きくやり方や目的地を変える必要があるということです。
さて、グレゴリオ暦では２０２４年は１月１日から始まりますが、その幕開けが、能登の大地震でした。そして、算命学で使用している、立春からスタートする干支暦を見ても、２０２４年は『振動』という感じなのです。これは必ずしも、各地で地震が起きますよということではありません。
『振動』でイメージすると、音波や電波などの波形や、また、空気を震わせて音が伝わる、共振・共鳴が起きるなどが思い浮かびますが、私（そらまめ）が真っ先に思い浮かべたのは、『ふるい』です。例えば、豆などを振動させてサイズ毎に振り分けたり、バラバラに置かれたものの向きを振動によって揃えるようなイメージです。そのように、乱雑になっている何かを振り分けたり、向きを揃えたりするような、つまり、振動によって整理を促されるような年になるのではないかと感じるのです。
今は、長年に亘る個人を尊重、多様性という言葉の元、様々なものが乱雑に混在している状況です。あまりの乱雑さに収拾がつかなくなり、整理をしなければならなくなってきていて、それを促すような何か（振動）が起きるのではないかと思います。
また、振動によって蓋がずれたり地盤が緩んで、今まで封印されていた何かが出てくるようなイメージもあります。おそらく、引き続き、隠れていた何かが明るみに出るターンは続くのでしょう。
封印されていた何かが出てくるというと、魑魅魍魎が出てくるのではないかと恐れる人もいるかも知れませんが、それを封印しなければならなかった頃とは時代が違います。それが今、出てくるということは、出てきても対処できる技術力や考え方が発見されており、私たちにはそれを超えられるようになっていると考えるのが順当です。
子供の頃は、知識がないので、幽霊やおばけなどを恐れがちだと思いますが、大人になって科学や事実を知ることで、それらのほとんどが、単なる思い込みだったり、科学的に解明できることを知り、得体の知れない恐怖が減っていきます。そのように、それらに対処する術を持たなかった時代とは違うのです。つまり、闇雲に起きて来ることを怖がるのではなく、一人一人が知恵を絞ってそれに立ち向かえば、超えられる時代になったということでもあります。
さて、生きていれば様々なことが起きて来ます。自分にとって、嬉しいこともあれば、苦痛なことも起きるでしょう。避けたいからと誰かのせいにしたり、何かにすがったりして逃げていれば、それはいつまでも怖いままです。しかし、自分から解決しようとそれに向き合えば、なんとか超えられるはずです。なぜなら、いやいや何かに取り組む限り、あまり力は出ませんが、自分のやることだと受け入れて主体的に取り組めば、その何倍もの力が出せるようになるからです。
目の前のことから逃げたくなったときには、どうぞこのことを思い出して下さい。逃げようとしながら取り組んでも良い結果は得られませんが、勇気を持って決断し、自分のこととして取り組めば、ほとんどのことは超えられるのです。人間には誰しも、それだけの力が備わっています。そして、きちんと行動し、一歩一歩目の前のことを超えていくことでしか人は成長できないのです。
それでは、１年の流れです。
２月 何かが勢いよく動き出し、広がっていきます。過去にこだわることなく、前向きに前進します。人のためになりたいという気持ちで行動しますが、愛情のみでは足りず、知性や理性が必要になります。
３月 ２月に何かが勢いよく前に進み、今月新しい扉を開きましたが、開けてビックリ、実は問題が山積みであることを発見するのかも知れません。２月によく考えることをせず、「世の中はこうあるべきだ」という前向きな愛情のみで行動してしまった人は、それがあだとなる可能性もありますが、もはや臨機応変に対処していくしか道はありません。
４月 激震が起こりそうです。この月が本当の意味で、次へ移行する時になるでしょう。今までの考え方や、やり方を捨て去る必要がありますが、変化を嫌う人は自己中心的になるので、あちこちで争いが頻発するかも知れません。
５月 ４月の大振動で今までのことが全て終わり、ここから新たに物事が組み立てられていきます。
６月 全てが改まり、成長して大きくなっていきます。心を引き締め、自分の振る舞いに気をつけましょう。物事を積極的に進めていきますが、一人一人にかかる負担は大きそうです。しかし、それを超えなければ成長はありません。状況はどんどん変化していきますので、たとえ苦しくても行動を止めないことが重要です。
７月 さらなる改善を目指して行動し続ける人と、このへんでもう良いだろうと行動をやめてしまう人に分かれますが、これを読んでいる方は行動をやめないで下さい。８月にさらに大きな変化があり、行動をやめた人は変化について行けなくなります。
８月 何か大きな変化が起こります。この流れは止まらないので、各自がその変化に合わせて積極的に現状を変えていくしかありません。この変化に取り残されると、時代に翻弄されて自分の人生を生きられなくなります。
９月 振動が収まっていきます。人々は冷静さを取り戻し、現状を見据え、知性で解決しようとするでしょう。理性や知性が大事な時期ですが、知に偏り過ぎると冷たくなるので、明るさや、子供達の未来に対する希望を忘れないように心がけて下さい。
１０月 もしかしたら、自分の土地を狙われるようなことが起きるかも知れません。考えと行動がチグハグになりやすい時期なので、慎重に進んだ方が良いでしょう。感情に囚われず、落ち着いて、物事をありのままに見られるかどうかがカギになりそうです。礼儀正しさも重要です。
１１月 全てがなくなってしまったように感じるかも知れませんが、そこには新たな息吹が芽生えています。人々の間には、敵を作らず周りの人と上手くやっていこうという気持ちが起きてきます。
１２月 物事が進展していきます。そのまま進めるといいですが、大災害の後に人々が復興に向けてハイテンションになる時期があるようなので、そういったことの可能性もあります。
１月 １２月に進んだかと思ったら、再度停滞します。一進一退です。しばらく、進んだり停滞したりを繰り返すのでしょう。
２０２５年の２月にも、病気やストレスの星が出ているので、年が明けてもまだしばらく明るい兆しは見られないかも知れません。冬は学びの時期ですが、春は必ず来るし、夜はいつか明けるので、その時までにしっかり学ぼうという意識で取り組むと良いのではないかと思います。
甲木：こうぼく
今年の甲木さんは、力強くまっすぐに進みます。ただ、進む方向は前ではなく、後ろです。何かを拡大させたり発展させるのではなく、後退や縮小の方向に、ひたすら進むのです。例えば、事業をたたんだり縮小させる、後継者に譲って自分は引退を考えるというようなこともあるでしょうし、離婚に向けてがんばったり、リストラの担当者になったり、今まで長い間気になりながらも解決せずにいたことをようやく終結させたり、親がいなくなって実家の後片付けをするというようなこともあるでしょう。何をどのように行うのかは分かりませんが、とにかく後退や終結に向けて、突き進むのです。
この後退は、実は前に進むためです。今までのやり方が間違っていたら、あるいは、今までのやり方が通用しなくなったら、新たなやり方を採用するため、従来の方法を終わらせる必要があります。会社が生き残るために、人員整理が必要なときもあります。実家が片付けば、そこに自分が住むことも、売ることも、人に貸すこともできるでしょう。
今は世の中の様々なものが、終息に向かいつつあるのを感じます。今まで主流だったものが、その暗部が露呈し、地に落ちていく姿を、コロナが終息しかけた頃から見かけるようになり、最近はそれに拍車がかかっているように感じます。
滅びゆく組織が強大であるほど、抵抗も大きく、簡単には終わらないのだと思いますが、しかし、流れを考えると、今まで主流だったものは、終了するか、あるいは、縮小することが多くなるでしょう。そんな風に、この時期に終わりつつあるものの後始末をやっていくことも、今年の甲木さんに与えられた役割なのかも知れません。
さて、甲木さんが何かを進めるときには、一方通行になりがちです。歩みは非常に力強いのですが、出処進退をわきまえないところがあり、頑固に自分を押し通します。臨機応変さや清濁併せ呑むような柔軟さがなく、そのため、一度挫折したら、簡単には立ち直ることができなくなります。ということは、甲木さんにとっては、できるだけ挫折、つまり、大きな失敗をしないことが重要になるということです。
失敗しないために最も有効なのは、あらかじめ計画をしっかり立てることです。それも、大きな流れを一つ決めておくだけではなく、この方法で上手く行かなかった場合にはこっちに進路変更するという風に、細かく作戦を立てておくのです。それにより、上手く行かないことも計算のうちになるので、挫折し難くなります。
また、別の方法として、目標を遠いところに置くというのも有効です。目標が遠ければ、その間に上手く行かないことがあっても、そこに到達するための経験の一つであり、それを挫折とは思わないからです。
中には、跡継ぎを求め、今までやってきたことを、次の世代へと引き継ごうとする甲木さんもおられるでしょう。その際、急いで進めたいと思うかも知れませんが、なかなか自分の思い通りにはいきません。目標を遠いところに起き、自分のことだけでなく、相手のこともじっくり考え、かつ、タイミングを読んで行動することが必要です。
若い甲木さんの場合は、自分はどんどん進んでいきたいと思うものの、環境がそれを許さず、思い通りにはならないことも多いでしょう。そういうときは、今は我慢の時と捉えて、力を蓄えることに集中しましょう。特に、勉強して知識を蓄えること、また、運動をして体力をつけることです。知力と体力は必須ですが、さらにお金も貯めることができれば、鬼に金棒ですよ。
それでは、１年の流れです。
２月 明るい未来や、次世代の安心・安全のために、いろいろと考えます。
３月 このままではダメだと周りに訴えますが、単なるワガママと捉えられ、理解されないので、一人で何かを推し進めようとします。周りがついてこなくて孤独を感じますが、やるなら覚悟を決めてやり通しましょう。
４月 若い世代の人達に言葉が届き、若者が集まってきます。彼らのために一肌脱ごうと思い、優しく接するでしょう。
５月 先々ことを考え、世の中がどうなろうと、自分たちが生き残るための準備を始めます。長い時間がかかるかも知れませんが、あきらめずにゆっくりと続けていきます。
６月 環境や流れに逆らうことなく、自分のできることをしっかりやっていきます。何かを変える必要があると思えば、変えるべく行動します。何か技術を持っている人は、それを提供し、場合によっては人に教えたりもします。
７月 必ず結果を出そうと思い、粘り強く目的を達成させるためにがんばります。綿密な計画を練ると良いでしょう。
８月 自分を無にして、どんなことも受け入れ、目の前のことに全力を尽くします。忍耐力が強く、淡々と質素に歩んでいきます。地味ながらも、情熱は絶やさないで下さい。
９月 短期的な未来を見通し、時流に合わせて上手く進んでいきます。変化に強いので、どんな環境でも自分のペースでやっていきますが、人からはあまり理解されなさそうです。説明しても、どうせ周りには分かってもらえないので、甲木さんがやったことを見て、周りの人が理解するのだと思って下さい。
１０月 用心深く、ゆっくり進みます。若い甲木さんは、何かを引き継ぎ、人の手を借りずに自力で歩み続けます。成長できていないと、独りよがりになることもあります。あせらず進みましょう。
１１月 何かを引き継がせた側の人は、後進に協力していきます。引き継いだ側の人は、引き継いだ環境を、仲間と共にしっかり守っていこうとします。自分ではなく、全体のことを考えると良いでしょう。
１２月 自由を感じます。あるいは、自由に生きようとします。以前からやりたかったことをやってみたりもするでしょう。思った通りにやってみても良いですが、ちょっと危なっかしさもあるので、慎重さも忘れずに。
１月 若者は、大きな夢に向かって歩んでいきます。夢や若々しい怒りをエネルギーにして、自分独自の道を模索していきますが、とかく批判的になりやすいので、言葉遣いや礼義に気をつけましょう。年配者も、若い者には負けていられないと、自分のやりたかったことに取り組むでしょう。健康に留意して下さい。
後退方面への前進というと、ちょっとややこしくて解りにくいですが、傍から見たら後退しているように思われる事をしっかりとやっていきます。そして、それが未来を拓くことに繋がります。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
乙木：おつぼく
青年期には、よく怒りが湧くと思います。算命学では、青年期特有の怒りを、外の世界との接点を持とうとした時に、自分の内面とのギャップによって起きるものと考えています。
例えば、子供は自分の生まれ育った家庭が世界のほとんどで、自分の家庭の中では何をやっても受け入れてもらえることが多いわけですが、必ずしもそれが世間で通用するわけではありません。
そして、成長につれて外の世界との接点が多くなるほど、『それは違う』というシーンに直面することになり、そこに怒りが湧いてくるのですが、その怒りは、それまでの狭い世界に生きて来た自分を守ろうとしているに過ぎず、広い世界に向けて自己形成をするために、必要な怒りなのです。
青年期特有の怒りとはいえ、今まで狭い世界で生きていた人が、さらに広い世界に打って出ようというときには、いくつになっても、このタイプの怒りに直面することになります。例えば、転職をすれば、新しい会社のルールがあり、今まで考えていたルールや価値観と相容れないこともあるでしょう。結婚をすれば、別の家庭の常識を知ることになります。
新たな人達と人間関係を構築しようとすれば、すでにそこにできあがっているルールに馴染む必要がありますし、上位者がいるのであれば、不本意でもその指示に従う必要があるでしょう。
人は、それら新たな価値観に触れる度に、自分を知り、受け入れ、順応する程に、器を広げていくことになります。つまり、比較の対象がないと、自分のことを知ることはできないのです。
そして、今年の乙木さんは、まさにこのような怒りが湧いてきます。ということは、乙木さんは今年、もっと広い世界、今までとは違う世界に旅立とうとするのかも知れません。
元来、乙木さんには仲間作りの才があり、清濁併せ呑むような所があるのですが、それは、広く浅く、上手に付き合うということです。しかし、少数の人と深い関係を作ろうと思えば、軋轢覚悟でぶつかり合っていくしかありません。
今年の乙木さんは、今までのやり方を変えても、切磋琢磨する仲間、深く付き合う仲間を求めるでしょう。それは、きっと何か確固たる目的を果たしていくためだと思います。
今年の乙木さんは、たくさんの壁にぶつかり、たくさん怒り、その度に、自己確立をしていきます。そして、自分の中にしっかりとした芯ができあがった頃、関係を作ってきた人達との固い絆が生まれているのだと思います。
もしかしたら、親友のような存在を得るのかも知れませんし、結婚して共に家庭を作りたいと思えるような異性が現れるのかも知れませんし、運命を共にする仲間ができるのかも知れません。その時になって、乙木さんは、今まで自分が築いてきた人間関係とは違う関係が存在することに気付くのではないかと思います。
人と深く関われば、浅い間柄では見えなかったところが見えるようになります。人には、外に見せている顔と、内側にしか見せない顔があること、見えないところに本当の思いやこだわりがあること、良い面と悪い面は表裏一体だということ、そういったことを見て、違いを越えて認め合い、自分を作り上げていく年となりそうです。
それでは、１年の流れです。
２月 前向きで怖いもの知らず、勢いよく自分の意思を押し通し、集団を作ってそれを引っ張っていこうとします。人の裏や、物事の隠れた部分を見ることが大事です。
３月 常識的で、オンとオフのバランス感覚に優れています。集団の中に身を置いて、人とちょうど良い距離感を保とうとします。
４月 人や物など、様々なものが集まって来ますが、物事を自分中心に考えがちで、自分と違う意見の人を激しく批判してしまうかも知れません。あらゆる角度から物事を見るように心がけましょう。
５月 華やかな世界に憧れて、仲間と一緒に、今の場所から一段上に上がろうとします。華やかさに引きつけられて寄ってくる人がいる一方で、地に足がついていないことを見透かされて、騙そうとする人が寄ってくるかも知れません。美味しい話には、十分に注意しましょう。
６月 実より名を取り、有名人におもねり、従おうとします。それは、本当に望んでいることでしょうか。冷静になって考えてみましょう。
７月 行動力があり、物事を前に進めていきます。上手くいこうがいかなかろうが、自分が正しいと思う道を貫き、それによって周りの人が感化されていきます。
８月 葛藤もあるでしょうが、様々な経験をすることで磨かれ、柔軟で深い知恵を得るでしょう。
９月 前月に様々な経験をしたことで、観察力が増し、他の人が気付かないようなところに気付くようになっています。そして、何かに気付いたことで、物事を変えていこうとするでしょう。それは、周囲に大きな変化をもたらすことになります。
１０月 集団の中に身を置きながら、一人で何かに集中します。メンバーから理解されなくても、一人でそれをやっていくようです。
１１月 世の中の移り変わりを的確に捉え、集団が上手くいくように立ち回ります。集団のために働いた結果、個人的な利益を受け取るかも知れません。明るくポジティブに行動することが上手くいくコツです。
１２月 感性が豊かで、美しいものを捉えられるようになります。世界は美しいもので溢れていることを周囲に伝えることで、夢や希望を呼び覚まし、多くの人が救われるのかも知れません。
１月 一年間駆け抜けたと、ほっと一息ついてゆっくりしようとします。細かいことはできず、ムリのない働き方をします。
人を集め、組織を作る。そのためにがんばる一年となりそうです。様々な経験をして、自分を鍛えていくことになるのだと思います。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
丙火：へいか
『知る』ということには、諸刃の剣のような側面があり、一度知ってしまえば、知らなかった頃に戻ることはできなくなります。そして、知ることによって、何かを変えたくなったり、変えざるを得なくなったりもします。
例えば、自分の配偶者が浮気をしていることを知ってしまえば、二度と以前と同じ目で配偶者を見ることはできなくなるでしょう。そして、合理的に判断して飲み込むか、相手に浮気をやめさせるよう働きかけるか、離婚をするかなどの選択を迫られることになります。いずれにしても辛い選択となりますが、では、知らない方が良かったのかといえば、それはそれで、何か違うのではないかなとも思います。
さて、去年、高めの目標を設定し、がんばって実力をつける努力をされたでしょうか。努力した丙火さんには、何かを自分の中に取り入れるための、ベース（基礎学力のようなもの）ができているだろうと思います。すると、今まで気付かなかったようなことに気付くようになるため、様々なことに興味が湧き、それを知りたいという知的好奇心にかられてあちこちに出かけ、様々な経験をするのではないかと思います。
当然、行動をすれば、それだけ多くことを知ることになりますが、すると、知ったことで、何かを変えたくなります。従来のものが上手く機能していないと知れば、滞りなく進むようにシステム自体を変えたくなりますし、新たな技術や役立つ商品を見つければ、それを取り入れたくもなるでしょう。
しかし、何かを変えるというのは、案外大変です。家庭でも、新しい洗濯機を設置しようと思えば、古い洗濯機を捨てなければならないように、従来のものを壊したり撤去できなければ、そこに新しいものを設置することはできないからです。すると、古いやり方に慣れ親しんでいた人からの、猛反発に遭うことになります。
今年の丙火さんには、『怒り』や『無鉄砲さ』が与えられています。おそらく、「このやり方はおかしい、間違っている！」という義憤をエネルギーにして、何かを変化させていくことになるからだと思います。
このように、何かを知り、怒りのエネルギーを使って、何かを変化させるということを繰り返し行っていくのが、今年の丙火さんのやるべきことなのだと思います。
その際に必要となるのが、何のためにそれをするのか、何に立ち向かうのかという『目的』です。この目的がないまま、怒りのエネルギーに駆られて何かを変えようとすると、ただの迷惑な暴れん坊となります。当然、上手く行くわけはありませんし、上手く行かなければ別の何かを見つけて、そっちでまた暴れるという迷惑行為を繰り返すことにもなり兼ねません。
今年の丙火さんは、大きな目的に向かう程、また、強い敵に立ち向かう程、エネルギーが湧いて来るでしょう。なので、適正な目的を持ち、適正な手段で行動すれば、きっと大活躍できるのだと思います。
しかし、もしかしたら、立ち向かうべき敵は、自分なのかも知れません。ふがいない自分を知り、変わりたい、自分を変えたいという強い思いによって、今まで突破できなかった高い壁を、超えることができるようになるのかも知れません。
それでは、１年の流れです。
２月 爽やかでエネルギッシュです。「私は○○したいです！何でもやりたいです！」と、高らかに自分の意思を表明するので、若者であれば、目上の目に眩しく映るでしょう。しかし、忍耐力はありませんので、風呂敷を広げ過ぎない方が良さそうです。あえて表明せずとも、自分の中で決意を固めるだけで充分でしょう。
３月 現状を変えたいと思い、仲間を巻き込んで行動するかも知れません。上手く行けば良いですが、失敗すれば犠牲は非常に大きなものとなります。仲間を巻き込むので、その人達に対して責任を負う覚悟が必要です。
４月 ストレスが非常に強くなります。世の中の不合理に対して我慢できず、社会に反逆的な思いを抱くかも知れません。それが行動を促し、新しい未来を開く原動力になる可能性もありますが、混乱を招き兼ねないかなり危険な月です。突発的な事故にも気をつけましょう。
５月 現状に満足できません。今の場所では得たい知識が得られないと、居場所を変えようとするかも知れません。海外移転を考える人もいるかも。安定した状態にあれば、それが苦痛でしかないので、無意識に問題を起こそうとする可能性もあります。
６月 人を助けたいと手を差し伸べますが、自分の思いを遂げたいだけで、相手は迷惑と感じているかも知れません。また、その人だけは助けたけど、他に多くの犠牲を出すようなことになるかも知れません。感情に流されず、あらゆる角度から物事を見る目を養いましょう。
７月 前月にした行動の後始末をすることになります。あるいは、その結果によって、進む道が決まるのかも知れません。
８月 的確に状況を判断し、計画を立てて、物事を処理していきます。
９月 芸術や創造などの分野で、知りたい、変化させたいというエネルギーが発揮されます。一度決めたら、必ず成し遂げようとするでしょう。
１０月 何か新しいものを作り上げようとします。それは、形のない世界のものかも知れません。一つのことに集中し、それだけをやっていきます。
１１月 目の前のことに全力を尽くし、芸術や創造などの分野で活躍します。しかし、万人に受け入れられるとは限らず、人からの評価は分かれるでしょう。もっとも、どのように受け止められても、丙火さんは気にしません。
１２月 おそらく、世の中は不安定になっていると思われますが、その方が実力を発揮できます。もしも周囲が安定していると、上手く力を出すことができません。
１月 学問や芸術など、無形の世界をさらに深く追求していこうとしますが、まだどこかに、現実的な何かを変えたいという思いがくすぶっています。しかし、その思いに従って行動を起こせば、それが火種となって周囲を混乱の渦に巻き込み兼ねません。
秋頃から、精神的な分野に移行しそうです。丙火さんは、しっかり検証もせずに不思議の世界にはまり込みやすい傾向があるので、そちらに進むにしても、地に足をつけることを心がけて下さい。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
丁火：ていか
第一線で活躍してきた人も、身を引き、後進に委ねる時が必ず来ます。どんなに素晴らしいものを作り上げても、その人物の死と共に、それが完全にこの世から消え去ってしまえば、それは、もはや人の世に何ら益することはありません。
算命学では、全ての物事は、伝達に収斂していくと考えているのですが、これは、どんなに良いものができても、何からの形で、それが下の世代に伝わらなければ、最初から無いも同然と考えているからです。なので、算命学では、後進（人）を育てた人物こそが、一番の成功者だと考えています。
人を育てるというと、第一等が親です。まずは子どもを生み、生活環境を整え、教育を施し、社会を構成する一人の立派な人間にして世に送り出します。親以外にも、先生、上司、師匠など、人を育てる人はたくさんいます。
さて、それなりの年齢や立場にある丁火さんは、今まで自分が第一線でみんなをリードし、活躍していたかも知れませんが、今年は、自分に代わって最前線に立つ人材を育てる役割を担い、自分は引っ込むことを考えるようです。
引っ込むといっても、必ずしも引退するとは限りません。管理職に昇進することも、第一線から退いて、組織の立て直しや強化に力を注ぐこともあるでしょう。ともあれ、丁火さんは、今まで自分が得て来た様々な知恵やノウハウ、それも、世代を超えて伝わっていくような何かを後進に伝え、第一線を任せられる人材を育てようとするのです。
このとき、直接の部下や自分の子どもには伝えたいことがすんなり伝わらず、孫や、部下の部下など、ちょっと間の空いた関係の人物の方が、スムーズに伝わるかも知れません。
同じ内容でも、親の言うことには反発するのに、他人から聞くとすんなり受け入れられるようなことはないでしょうか。また、夫婦間だと、アドバイスや忠告を素直に聞けないのに、ちょっと離れた関係の人からは、同じことを言われても受け入れられるということはないでしょうか。
実は、人間には、近い関係の人には反発心が芽生え、素直に受け取れないという一面があるのです。なので、丁火さんが伝えようとすることも、あまりに近い人だと、なかなか受け取ってもらえない可能性があります。
そこで、育てようと思う人が、かなり近い人物の場合は、人を介して教育したり、教えたい内容を文章にして読ませるなど、間接的に伝える工夫が必要になるかも知れません。
一方、まだ若かったり、人に伝えるほどのものを持っていない丁火さんの場合は、先人から知識や知恵を教わることになるでしょう。その人（先人）には、遠くまで先を見渡せる広い視野や知恵があり、丁火さん自身も、その人のように高い視点を持ちたいと、しっかり教えを授かろうとするでしょう。
このように、次に繋げる、あるいは、次に繋げるためにまずは自分が受け取るのが、今年の丁火さんの主な役割です。
なお、去年、意図と外れたり、思い通りに運ばなかったことがある場合は、今年はその後始末をすることになります。その際は、きっと上手く処理できるでしょう。
いずれにせよ、今年は次の段階に向けての準備をする時です。自分が前に出るばかりではなく、一歩退いたポジションから、所属する組織全体を眺め、未来に行動を起こすために必要な手を打っていくのが、今年１年かけてやることなのだと思います。
それでは、１年の流れです。
２月 理性と知性を以て、集団を運営していきます。所属する集団の隠れていた問題をあぶり出し、可視化します。いつもは、動乱の時期の方が力を出しやすい丁火さんですが、この月は落ち着いた環境の方が、実力が発揮できます。穏やかで、人から好かれますが、問題点をあぶり出された人からは、煙たがられるかも知れません。
３月 直感が働き、これからどうなるという短期的な未来を予測します。様々な問題について、自分で解決するのではなく、周囲に策を指南して、解決して貰おうとします。
４月 何かの後始末をします。行動はあまりありませんが、精神的にはストレスを強く感じることになりそうです。
５月 極端でワガママです。利害が絡まなければ、あるいは、自分に被害が及ばなければ、とても冷静で、論理的に自分の意見を押し通そうとしますが、損をしたり、傷つけられるようなことがあれば、一転、カッと頭に血が上って逆上しそうです。
６月 観察力、洞察力があり、実生活に役立つような、現実的な知恵を発揮します。今までのものを使って、さらに大きな結果にするような上手い手を考えるでしょう。
７月 常に精神性を向上させようとします。人から感謝されれば、もっとしてあげられることはないかと考えるでしょう。
８月 伝統や格式を重んじ、企画力にも優れています。身なりや物腰にも気を使い、周りから「できる人」という評価を受けそうです。一方で、経済観念に欠け、ちょっと危なっかしさもある月です。
９月 人と人を争わせる、逆に、争い事を静めるようなことがあるかも知れません。
１０月 正統な学問を研ぎ澄ませて、確実に後世に伝えていこうとします。後世にしっかり伝えるためには、生き残る（長く続く）ことも重要なので、いかに長く続けられるかという知恵が大いに発揮されます。この月は、お年寄りからも赤ちゃんからも好かれ、この人達を守りたいと思うでしょう。
１１月 人から理解されにくく、物事はなかなか進まず、相当時間もかかるので、忍耐が必要となります。しかし、精神修養を積んでいる人は、孤独や混沌の中で、新たな道を見つけることができます。一方、未熟な人は、考えていることと行動がチグハグになり、ストレスを抱えます。芸術や創造の世界では、非凡な才を発揮します。
１２月 知性･理性を発揮して、集団の隠れていた問題点を見つけますが、どんなことであっても受け止め、かつ、上手く処理するでしょう。
１月 跡継ぎにしっかりと伝えるべきことは伝えたので、後を任せようとします。若い丁火さんは、何かをしっかりと受け継ぎます。
今年の丁火さんは、今後自分が引っ込んでいられるように、自分の代わりになる人を育てるようです。引退が近いのかも知れませんし、一歩退いた立場で、彼らに指示をしていくようなやり方に変化するのかも知れません。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
戊土：ぼど
算命学には、『車騎星』という攻撃を象徴する星があります。攻撃の星というと、戦いや喧嘩を想像するかも知れませんが、そればかりではありません。スポーツやゲームなどの勝負事や、法律の分野、体を動かして働くというのも車騎星の世界です。しかし、車騎星が真に表すものは『動』です。つまり、何かを動かすエネルギー、変化をもたらすエネルギーです。
例えば、貧乏育ちですが、若い時代に車騎星のエネルギーを発揮して、ガツガツと仕事をし、成り上がった人物がいたとします。ある程度の年齢になり、お金も、地位も、名誉も得た彼が、変わらずに車騎星のエネルギーを発揮し続けていたとしたら、遠からず、築き上げたものを失い、貧乏な時代に戻ってしまうでしょう。
つまり、車騎星のエネルギーは、貧乏から成り上がる際に必要なものであって、ある程度の財・地位・名誉を築いたら、必要なくなるどころか、却って転落を招くから、抑える必要があるのです。
今年の戊土さんには、このガツガツ前に進む『車騎星』と、若者特有の怖いもの知らずの怒りや批判の星が巡っています。つまり、常にファイティングポーズを取っているようなイメージなのです。
若い戊土さんや、まだまだ自分はこれから財・地位・名誉を得ていきたいという野望に燃えている戊土さんであれば、今年のエネルギーを上手く利用して、猪突猛進的に行動すると良いでしょう。きっと、多くの壁にぶつかって、その度に怒りが沸くでしょうが、それを乗り越える度に、少しずつ成長し、財・地位・名誉を得ていきます。
しかし、ある程度の年齢になり、それなりの財・地位・名誉を得ている戊土さんにとっては、邪魔なエネルギーになるのではないかと思います。とは言え、この時期、戊土さんがこのエネルギーを与えられているということは、それを活かす必要があるということです。ということで、どんな風にこのエネルギーを使えば戊土さんの今年が生きるのかについて考えてみたところ、浮かんだのが『未来のための戦い』です。
すでに、自分のために必要なものは十分に得ているので、この上さらに自分のために行動すれば、所有している財・地位・名誉を失ってしまうかも知れません。しかし、自分ではなく、全体、つまり公の利益の為に行動すると、今年の行動力を上手く生かすことができるでしょう。子ども達の世代のために、今の社会をより良いものに発展させるために行動することが、一角の人物である戊土さんの、今年の役目なのだろうと思います。
ところで、車騎星のエネルギーは、実はあまり頭を使いません。例えば、母親から「買い物に行ってきて」と頼まれたら、「あいよ！」と言って、何を買うのかも聞かずに飛び出して行くのが車騎星です。
また、車騎星は、自らリーダーや中心人物となるよりも、誰かの補佐をする方が、その才・力量を十分に発揮することができるという特徴を持っています。
ですから、「こういうことをやりたい！」と気持ちが固まったら、次は、誰の指示を仰ぐのか、人を選ぶことを考えてみて欲しいと思います。
それでは、１年の流れです。
２月 体験から学ぼうとします。また、何かを改善しようとします。若々しく、爽やかな時です。どんなことも、楽しんで取り組みましょう。
３月 身近にある現実の世界から、たくさんのことを学び、自分なりの人生観を形成します。今まで自分が身を置いていた場所とは違う華やかな世界に飛び出してみたいと思うようになるのかも知れません。異性に興味のある人であれば、男性はたくましい行動力が、女性は男性を引きつけるような魅力が現れそうです。
４月 頑固で短気、直情的な気質が現れ、無鉄砲に行動します。もっと肩の力を抜いて、楽しんで取り組みましょう。
５月 快活で、小さなことにこだわりません。対等な仲間と、距離を取って上手く付き合います。何か目的があるなら、それに向けてゆっくりと準備していくと良さそうです。
６月 スポーツやゲームなど、闘争に関連する趣味ができ、人間関係（趣味仲間）が広がります。余裕があり、戦っていても、全く負ける気がしないでしょう。戦いながら、「これって、仕事にも活かせるな。」などと思っていそうです。
７月 ムダな行動や攻撃が多くなり、周囲の人からの理解を失い、孤独を味わうことになりそうです。孫や部下の部下など、かなり年の離れた人からは理解されそうです。
８月 前月に孤独を味わったことで、自分を振り返り、平和的な生き方ができるようになります。人に甘えたくなり、自分に対して優しくしてくれるように求めるかも知れません。そのお願いは聞いてもらいやすいので、そうして欲しいのであれば、頼んでみましょう。
９月 とても行動力があり、家庭も大事にします。配偶者には逆らわず、素直に言うことを聞きます。
１０月 何かをやるときは、迅速に激しく動き、かと思えば、何もせずにのんびり過ごしたりと、動くときと動かないときの差が激しく、それらが交互に現れます。
１１月 忙しく動き回りますが、頭や心の中は穏やかです。孤独に強くなり、精神は安定しています。自制心があり、状況に合わせてやるべきことをやっていくでしょう。
１２月 精神が練られている人は、迅速・的確に状況を判断して、それに対応して行動していきます。孤独や混沌の中で、新たな道を見つけるでしょう。精神が練られていない人は、情愛に溺れて道を見失ってしまうかも知れません。
１月 年の後半に孤独を味わったことで、多くのことを学び、自分なりの人生観を持つようになっているでしょう。それは、思想や哲学として、周囲に広まるかも知れません。
自分のことをガツガツやっていく戊土さんと、全体のことに取り組む戊土さんに分かれそうですね。あなたはどっちになるでしょうね。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
己土：きど
以前、ある人が『自信のある人って、プライドが高くて、傲慢で、自己主張の激しい人のことでしょ？』と言っているのを聞き、そして、そう思っている人が少数派ではないことを知り、驚いたことがあります。
ここで言う「プライド」とは、算命学で言うところの「真の自尊心」ではなく、上辺の自尊心、あるいは、次元の低い自尊心ということですが、それと結びつくものは、真の自信とは言えません。
また、傲慢で自己主張をせずにいられないのは、むしろ自信がないからであって、真に自信があるならば、人からどう思われても傷つくことはないし、論破しようなどとも思わず、違う意見や立場を尊重することもできるでしょう。
人には誰しも『認められたい』という欲求があるのですが、それを他人に求めると、見栄を張ったり、自分を偽ったりします。また、自分が望むように認められないと、悩んだり、馬鹿なことをしてしまいます。
しかし、自分で自分を認めることができれば、それを他人に求める必要がなくなり、悩んだり、馬鹿なことをすることもなくなります。ダメな自分ごと認めるので、自分のダメさもよく知っていて、だから、自信があっても謙虚でいられます。自分のことを自分が認められなければ、いくら成果を上げたところで、本当の自信なんて身につきません。
さて、今年の己土さんの出番は、後処理や後始末にあります。今まで実力を上げて、しっかりとした自信に支えられている己土さんは、今年はあまり表に出ようとしません。しかし、後進を育てたり相談に乗るなど、バックアップが必要な場合は出て行って、裏方として活躍するのだと思います。自分に自信があるので、他人に認めてもらう必要はなく、与えることや支えることに注力します。それだから、自ら求めてなくても、自然に周りから認められていくのです。
また、人を育てるほどの実力のない若い己土さんも、今年は人を支えたり、裏方としての働きが多くなります。自分の役割をしっかりわきまえ、物事の後始末を引き受けるでしょう。
一方、自信のない己土さんは、妙なプライドばかりが高くなります。自信がないので、人から認められたいと強く思いますが、実力がないので認められることはありません。すると、激しく葛藤し、歪なプライドを満足させるための行動をするようになってしまいます。
レベルの低いプライドは、人生に及ぼす悪影響が非常に大きく、最も人生を崩すと言っても過言ではありません。人をいじめたり、悪い友達に臆病だと馬鹿にされたくなくて犯罪に手を出したり、何かをしてもらってもお礼が言えなかったり、チヤホヤされたくて奢り過ぎたり買い過ぎたり、カッと逆上して無謀な喧嘩をしたり、知らないと言えなくて人に聞けなかったり、失敗を恐れて挑戦できなかったり、自分が悪いのに謝れなかったりなどなど、いくらでも浮かんで来ます。
自信がないのに妙なプライドばかり高くなっているという自覚がある場合は、未熟な自分を受け止め、人の話によく耳を傾けましょう。そして、様々な出来事から学び、自分なりに工夫をして、これを何かに活かせないかと考えてみましょう。そこから、何かヒントが見つかるのではないかと思います。
それでは、１年の流れです。
２月 柔軟な考え方をします。行動は控えめで受け身ですが、何でも吸収しようとします。若者は、目上から何でも教わろうとするので、目をかけてもらいやすいでしょう。地位のある人は、臨機応変に知恵を発揮します。
３月 イマジネーションが豊かです。何かを変えたくて、様々な意見を取り入れ、想像力を発揮します。しっかりした目的があれば、空想力や豊かなイマジネーションが生きますが、目的がなければ、空想は妄想となり、陰謀論のようなものに振り回されたり、被害妄想にさいなまれたりして、精神が不安定となり兼ねません。
４月 周りと協力して、組織を守ろうとします。不穏な空気になったときに、争いを起こすことなく、穏やかに納めることができそうです。
５月 確固たる意思を持ち、必ず役目を果たそうとします。しっかりした目的があれば、思いを遂げることができるでしょう。
６月 誰かに理解して欲しいことがあり、時間をかけて説得します。説得が上手く行かず、理解されないと、孤独を感じます。
７月 向上心があり、大きな夢を抱いて若者達と関わります。みんなの元気がなければ、鼓舞したり、逆に熱くなり過ぎれば冷静にさせるなど、バランスを取ります。若い己土さんは、特別意識の強い人達と関わり、彼らと共に道を切り開いていこうとします。
８月 若者達と交流し、これからどうしたら良いかのアイデアを得ようとします。それによって、どのように現状を変えて行くかをイメージできるようになるでしょう。若い己土さんは、実際に現状を打破しようとするかも知れません。
９月 真面目で、人から信頼されようとします。身なりにも気を使います。
１０月 何も考えずに、突っ走ってしまうかも知れません。それが、思い通りの結果となるかは分かりませんが、その行動によって、周りが変化したり、何かの原因が生まれることにはなりそうです。
１１月 行動力に知恵が加わります。精神的にも落ち着いていて、臨機応変に戦いに挑みます。上手く行かなくてもすぐに起き上がり、計画を練り直して、何度でもトライします。相手に気付かれずに攻撃することも、上手くできます。
１２月 臨機応変に、広く知恵を発揮します。誰に対しても、おしなべて寛大で、物事にこだわりません。人に対して、良い影響を与えるでしょう。
１月 問題を解決するべく、様々な意見を取り入れ、じっくり考えます。
次の年には、敵に向かっていくことになりそうです。それは、人かも知れませんし、社会かも知れませんし、自分の中にある壁かも知れません。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
庚金：こうきん
「みんな大好きー！」とステージの上から高らかに叫ぶ、アイドルのような姿が思い浮かびます。純粋に人が好きで、見返りを求めず（人気者になりたいという気持ちはある）、ただ無邪気に人に優しくするのです。
家族も、友達も、同僚も、上司も、部下も、子ども達も、全くの他人も、誰に対しても同じくらい好きで、誰にでも親切にします。その姿に人は引きつけられ、庚金さんのことを好きになります。
別に見返りは求めていないのに、庚金さんの気付かないところで助けられた人たちから、感謝の気持ちが届けられ、意図しないお金も入ってくるかも知れません。また、誰にでも優しくする庚金さんの姿に感化され、自分もこうなりたいとボランティアを始める人が現れ、そこから、愛情と奉仕の連鎖が起きていくこともあるかも･･･。
こういう、一見、ステキなばかりに見える年ではあるのですが、どんなものにも光と影があり、光が強いほど、当然、影の部分も強くなります。誰に対しても平等に愛情を示すということは、家族や恋人に対しても、ちょっとした知り合いと同じ扱いになるということです。自分のことを放って他人ばかりを大事にする（誰に対しても平等に接しているので、近い人からはそのように見える）庚金さんを、怒りや失望の目で見ているかも知れません。
また、モテモテになるので、かなりの自制心が必要になります。意思が弱ければ、あちこちで浮気を繰り返してしまうかも知れません。それらのことが、離婚や破局、闘争の原因になることも考えられます。
ここで、リソースの話をしておきましょう。リソースは、『処理資源』とも言います。人間は、物事を処理するための資源（時間、気力、体力、技術、お金など）を持っていて、何らかの処理を行う際には必要な量の資源を配分して使っています。資源の総量には、人それぞれ限界があり、同時に複数の処理を行うと、処理の間で干渉が生じて、それだけ性能が低下します。
例えば、私たち日本人は人の話を聞くときに、内容については理解しようと意識しますが、日本語については何も考えていません。つまり、母国語は無意識に扱えるので、内容に集中できているということです。しかし、もしもこれが覚えたての言語だったらどうでしょう。その言語と内容の二つにリソースが分散します。それによって、聞くべき内容が充分に入って来なくなるということはイメージできるでしょうか。
このように、何かにリソースが使われていると、他の何かがそれだけおろそかになります。全てを平等に扱おうとすれば、それだけ一つ一つが薄っぺらいものになってしまいます。そして、自分の人生で残るのは、大事にしたものだけです。もしも、家族や恋人を手放したくないなら、これらのことを忘れないで下さい。
今年の庚金さんの特徴は、ある程度の地位にいる人には、非常に活かしやすいのではないかと思います。管理職や官僚など、個人のことよりも、全体が良くなることを考えなければいけないような立場にある人であれば、素晴らしい仕事ができるでしょう。
また、災害に遭った場所で働く人、人々を復興させるべく働いている人、世の中を良くしたいというような大きな目的のために行動する人、福祉業界に携わる人、もちろん、アイドル活動している人なども、大いに活用できそうです。
それでは、１年の流れです。
２月 何も隠すことなく、正々堂々としています。弱いものいじめや不正をしている姿を見ると、全力でそれをやめさせようと挑みますが、たとえ喧嘩をしても後腐れなく、逆に仲良くなったりすることもありそうです。
３月 ある一つの分野で対立する二者の間に立ち、どちらの味方にもなり、争いが起きないように立ち回ります。その際の独特な感性が評価され、人気者になるかも知れません。いずれにしても、目覚ましい活躍をしそうです。
４月 個人的な何か、あるいは、職場環境などを改善しようとします。庚金さんは、自分のためにやっているのに、なぜか周りの人が手を差し伸べてきます。それを受け取ることによって束縛されるようなことさえなければ、喜んで助けてもらうと良いでしょう。
５月 人の話をよく聞き、真面目に学んでいきます。また、日常生活の中から世の中の道理を学び取り、それを行動で表すことで、多くの人に理解されるようになります。話を聞きたがる人がいれば、喜んで教えるでしょう。
６月 自分は自分、という感じです。もしも、周りの人が、庚金さんのやり方を変えさせようとすれば、反発して、何としても（相手が痛手を負ってでも）それを阻止しますが、自分を守っているだけで、相手を攻撃しているつもりはありません。
７月 大きな夢を抱いて、少数精鋭な集団を作り、新たな道を切り開いていこうとします。
８月 あちこち動き回り、説得します。多くの人の理解を得ようとしているようです。多くの人達を安全に移動させようとするのかも知れません。
９月 我慢していたものが一気にあふれ出します。「どうして理解できないんだ！」と、感情を爆発させるかも知れません。庚金さんが普段静かな人であれば、周りはとても驚くでしょう。
１０月 自分を強く押し出すことなく、現実を見据えて、コツコツ努力していきます。
１１月 今まで努力してきた人は、それが認められ、周りの人の信用を得ています。今月の庚金さんは、お願い上手なので、何か望みがあるなら、周りにお願いしてみると、叶うかも知れません。
１２月 表裏なく、ただひたすら誰かの役に立とうとします。その働きぶりを見た人からは、大いに好感を持たれるでしょう。
１月 何らかの役目を与えられ、それに一所懸命取り組みます。
大きな視点を持つ庚金さんほど、今年は活躍できるのだと思います。夏頃から、なにやら新たな動きがありそうですね。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
辛金：しんきん
一点に集中して何かを集める、あるいは、一点に集中して何かを整理することが、今年の辛金さんの特徴です。これは、例えば、ひたすら物を溜め込む、ひたすら貯金をする、ひたすら勉強して知識を蓄える、ひたすら人に会って人脈を築く、ひたすら片付けるといったことが考えられます。
何かのコレクターや、物を溜め込みがちな人は、家の中が大変なことになるかも知れません。どんどん集めると、物が溢れ、乱雑になって収拾がつかなくなるので、多く集めたいのであれば、同時に整理をすることも必要です。
お金を貯めようとする人は、月々いくらと決めて貯金に励んだり、貯金をするために家計簿をつけたり、古着などを集めてオークションやフリーマーケットに出品し、お金に換えたりするかも知れません。
物や情報、知識、お金など、何を集めるにしろ、手に入れたものは大事にしますが、集めたものに対する執着があるので、なかなか手放そうとはしません。
また、今年の辛金さんは、何かと家族との関わりが多く、相続の問題に関わることがあるかも知れません。その際は、お金や家など、様々な事を整理しなければならなくなります。
ところで、さる山の取締役の隊長は、行政書士でもあり、私（そらまめ）はその補助者もしているのですが、その経験上、相続で最も厄介なのが、「私はいいの、お金の問題じゃないの」と言う人が相続人の中にいる場合です。
一見、『いい人』に見えるのですが、こういう人がお金を譲るのを見たことがありません。相続は、お金と権利の問題として処理すれば楽なのですが、そこに感情が入り込むと、当事者同士で解決することができず、その際は、最早手続の問題ではなくなり、裁判所の出番となります。しかし、裁判を経て何らかの結論が出たとしても、当事者のわだかまりが消えることは殆どなく、一族の人間関係は崩壊します。
これを読んでいる人は、もしも親子間、兄弟間の仲を悪化させたくなければ、欲しいのであれば欲しい、親の面倒をどれだけ見たので、どれだけ余分に欲しい、本当にいらないのであれば放棄するなど、なるべく感情と過去のわだかまりを入れず、単にお金と権利の問題として処理するように心がけて下さい。
おそらく、感情の問題に置き換える人は、本当は欲しいのだけど、欲しいと言えなくてごねるのだと思います。それだったら、「自分に権利のあるお金は欲しいです！」と高らかに宣言するほうが、問題の解決は容易になります。しかし、それでも駄目な時は駄目なので、その際は、覚悟を決めて飲み込むか、戦うかして下さい。
今年、辛金さんは、家庭を大事にしますし、家族の結束も高まるので、欲しいのにいらないと言うなど、変なごね方さえしなければ、こじれたりはしないのではないかと思います。
さて、今年の辛金さんの特徴（一点に集中して、何かを集めたり整理する）は、どうやら何かの準備のようです。しかし準備といっても、必ずしも、現在においてその目的があるとは限りません。
明確な目的がある場合は、一歩一歩着実に、準備が進んでいきます。「守銭奴」、「やりすぎ」などと言われ、人が理解してくれなかろうが、まったく気にしません。そして、いざその時が来た際は、積み上げて来たものが大いに活きることになるでしょう。
一方、特に目的がない場合は、一所懸命集めた何かを、見栄や人の気を引くために、くだらないことに使ってなくしたり、又、あまりの執着に周囲がドン引きして離れていってしまうということも考えられます。
ということで、特に目的がないという辛金さんには、なるべく早いうちに目的を設定して、そのために何かを集めたり、整理したりすることをお勧めします。
それでは、１年の流れです。
２月 とにかく保身を心がけ、危険から逃げます。自分や家族を守るため、大きくは動かず、状況に従います。会社員であれば、敵を作らず、社内で上手く立ち回ります。
３月 行動力がありますが、視野が狭く、後先を考えずにとっさに行動し、全力でぶつかっていきます。家族のことを思うあまり、怪しげな投資話に手を出して、騙される可能性もあります。大きな決断をする際は、いったん間合いを切って、信頼できる専門家に相談するなど、あらゆる角度から調査・検討しましょう。
４月 自分の家族のことが一番、何が何でも家族を守ろうと固執して、柔軟性がなくなり、発想の転換ができなくなります。何かを分配するときは、自分の家族のところに、できるだけたくさんのものを持ってこようとします。
５月 何よりも家族を優先します。例えば、会社から転勤を命じられ、自分は行きたくても、家族が嫌がれば断ります。家庭を持たない人は、会社の意向に従いますし、自分の気持ちで行動します。
６月 家族のために、今後の計画を立て、それを達成したいとイメージします。その計画に、家族は理解を示さないかも知れす、独りよがりな計画の可能性もありますが、家族を思ってのことです。独身者は、同じ夢を持つ、行動力旺盛な仲間ができるかも知れません。
７月 意思が固く、急がずコツコツ地道に物事を積み上げます。急がば回れの精神で、ペースを守ります。
８月 手堅い投資に興味が出そうで、実際に始めるかも知れません。競争相手が多く強いほど、力を発揮します。
９月 のんびりコツコツと、目の前のことに力を尽くしていきます。家族のみを大事にし、他人のことは考えません。
１０月 超現実的です。集団の中に身を置いている場合、他人に自分の心の内を見せることはありませんが、上手くやっていきます。身内をとても大事にし、何か相手を喜ばせるようなことをするかも知れません。お金儲けのできる時でもあります。
１１月 人を気遣い、さりげない優しさやおもてなしで、引きつけます。そんな風に、誰かに誰かを引き合わせ、自分に利益をもたらしたりできそうです。
１２月 ステップアップしようとします。今までやってきたことで、自信がついたのかも知れません。身の回りを整理し、スッキリしています。一段上の人の中に入るべく、身なりに気を使ったり、意識を高く持ったりするでしょう。
１月 行動力がありますが、純粋で無抵抗なので、攻撃されることがなく、平和な状況に置かれます。そして、相変わらず家族が大事です。
何をやるにしても家族のため、とにかく、家族中心に回る年のようです。家族のいない人は、自分のために何か一つのことに集中するのだと思います。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
壬水：じんすい
何かを習得しようという場合、最初のうちはぐんぐん伸びますが、ある程度のところで進みは緩やかになります。それまで勉強をしていなかった人が、突然勉強を始めると、最初のうちは急激に成長します。いつも３０点くらいしか取れなかった人が、７０点を取れるようになるのは、比較的簡単です。しかし、７０点を超えた頃から上昇は緩やかになり、９０点を１００点に近づけるのは大変です。どんなことも、このようなカーブを描いて習得が進みます。
さて、７０点くらいまではどんどん成長するので、習得も楽しいです。そして、人からも褒められます。しかし、伸びが緩やかになったところでつまらなくなり、やめてしまう人が多いです。
また、成長が感じられなくなると、別のことを始め、急成長をする楽しいところだけをつまみ食いして、さらに次に移動するということを繰り返している人もいます。
しかし、それでは山の裾野を行ったり来たりしているのと同じで、いつまで経っても、頂上は遠いままです。山の頂上に辿り着きたかったら、これと決めた一つの道を、ぐっと踏ん張って、ひたすら登り続けるしかありません。
頑張ってある程度上まで登れば、同じところまで登った経験のある人達と会話ができるようになります。そこに至って、ようやく同じ日本語を話していても、意味が全く通じていなかったことに気付くのです。
さて、今年の壬水さんは、自分で「これ」と決めた一つのことに、ひたすら向き合うのだろうと思います。特に、学問、芸術、趣味の分野のものは、続けやすいでしょう。
自分で決めたことなので、もちろん自分から進んでやりますが、集中したいので、外野からあれこれ口出しされることを嫌います。なので、そんなのやめたい方がいいなどと口出ししてくるような人とは交流せず、人付き合いも狭くなりがちです。
今年は、多くの人の役に立ちたい、持てる愛情を注ぎ込みたいという意識を持つと、ブレがなくなり、集中しやすくなります。そして、今年集中的に取り組んだことが、何かの流れを作り出し、世の中に大きな影響を及ぼすことになるので、今年壬水さんに課せられた役目は重大です。
最後に、何か一つのことを続けるのでなければ、山を登っていくことはできないし、与えられた役目を全うすることもできないので、できるだけ早く、「これをやっていこう」と決めると良いのだと思います。
それでは、１年の流れです。
２月 愛情が外に向き（家族ではない）、誰に対しても優しく接します。何かプレゼントしたり、されたりすることがあるかも知れません。
３月 家族に意識が向くようになり、身内を大切にします。家族の動きに合わせて行動します。
４月 余裕のある行動をします。焦ることなく、一つのことにじっくり集中して向き合うでしょう。何かをするにあたっての必要な人脈が得られるかも知れません。
５月 柔軟に集団の和を保つことができ、メンバーが怖じ気づいているときはエールを送って発憤させたり、いきり立っているときは落ち着かせたりするでしょう。その姿は、外から見たらお天気屋に見えるかも知れませんが、実は集団を上手く保っていきます。
６月 精神的な葛藤が生まれ、それによって何かを変えたくなります。物事を終わらせようとするのかも知れませんし、新しく始めようとするのかも知れませんが、いずれにしても、行動するときには大きな破壊を伴いますので、いかにしっかりと目的を持っているかが大事です。これという確固とした目的がないときには、行動を起こさず、精神面を安定させることを心がけましょう。
７月 前月の葛藤が落ち着き、受け身になります。利害が絡んだり、傷つけられたりさえしなければ、冷静で論理的です。子どもに好かれたり、母性愛を抱いたりします。
８月 健康的、温厚に過ごします。精神が充実し、自分がしっかりしなければと思います。自分が何かを受け継いだり、あるいは、受け継がせたりします。
９月 社交性があります。人と意気投合し、新しい仲間や友人ができます。恋人ができるかも知れません。
１０月 粘り強く、無欲です。行動はのんびりしていますが、気持ちは前向きです。未来の人達のために、希望を与えるような何かを発信します。
１１月 あまり急いで何かをやろうとせず、用心深く観察し、静かに行動します。人を説得することができるので、誰かに何かを伝えたいときには、この期を利用すると良いでしょう。
１２月 多くの人達に愛情を示します。寄付をするかも知れません。また、人を説得したり、争いの仲裁をするようなこともあるかも知れません。
１月 日々を大切にし、何事にも粘り強く取り組みます。出しゃばらず、ちょっと離れたところから、家族や下の者を見守ります。そして、相談されたり、助けを求められたときにのみ、それに応じるでしょう。
「これ」という一つのことに集中することで、作り上げたものが、新たな流れを作り出して行くようです。お子さんが生まれた方は、子育てに集中することで、その子がいずれ何かを成す人物に育つのかも知れませんね。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
癸水：きすい
個人的な見解や、感性で捉えたことは、なかなか人に伝えるのが難しいです。そういったものは、言葉で伝えようとしても上手く伝わらないので、絵を描いたり、詩を作ったり、歌ったりなど、芸術作品に乗せて伝えようとします。
しかし、芸術作品だと抽象的になるので、作り手の思いをちゃんと受け止められる人はあまりいません。中には、意図とは丸っきり違う捉え方をする人もいて、すると、ガッカリして怒りを感じたり、誰からも理解されないという孤独感を味わったりします。なので、芸術家には感性の豊かな人や、孤独を感じる人が多いのです。
しかし、今年癸水さんが抱いた個人的な意見や、独特な感性で捉えたことは、なぜか人に伝わりやすくなっています。なので、癸水さんの思いを何らかの形で表現し、外に出すと、最初は理解されないものの、それに触れた人が、そのユニークな発想に興味を持ち、もっと話を聞きたいと思うようになります。
私事ですが、２０才の時に映画館で、『２００１年宇宙の旅』という映画を見ました。さっぱり意味が分からず、しかし、分からないからこそ気になり、その後何度も見る機会を持ち（ほとんど途中で爆睡）、５回目くらいでようやく「あぁ、そういうことか！」と腹落ちしたということがありました。
あの時、一度見ただけですぐに理解できたら、その後気になって何度も見るようなことはなく、ちょうど期が熟したタイミングで理解できたりはしなかったのだろうと思います。その全ての一連が、作者の計算なのか、偶然なのかは分かりませんが、『分からないけどなぜか気になる』ことが持つ伝える力について、私は知ることになったのでした。
さて、そんな風に「分からないけど何だか気になる」がもたらす力により、癸水さんの話に興味を持つ人達が現れ、その人達の考えや気持ちに変化が起こります。そして、『何か』に気付き、それをまた別の人に話し･･･と、癸水さんが発した『何か』がきっかけとなって、次の『何か』に繋がっていくようです。
癸水さんは、それを広めようとか、教えようなどと思って、意図的にそうするわけではなく、ただ、いつものように普通に生活しているだけです。それなのに、ちょっとした表現に『何か』を見いだした人から、それが伝わっていくわけです。
今年の癸水さんが話すことは、意図的に広めようとしなくても、じわじわ広まっていくのですが、速く多くの人に伝えたいと思う場合は、論理的に話すことを心がけて下さい。例を挙げるなど、分かりやすく、そして、論理的に話せば、伝わるスピードは速くなりますよ。
それでは、１年の流れです。
２月 先々どうなるのかは分からないけど、何かが変わるような気がするので、出会った人や出来事に関わってみようかなと思うようです。異性からモテそうです。
３月 ワガママが通りやすい時期です。望みをストレートに表現すると、周りがつい従ってしまいます。でも、イヤイヤ従うのではなく、なにげに可愛がられてのことです。
４月 自分にはさっぱりわかりませんが、癸水さんを原因として、何か争いが起こるかも知れません。しかし、癸水さん自身は無傷です。
５月 争いに首を突っ込みます。争いが広がるかも知れませんし、収まる可能性もあります。動いている方が、気持ちが楽で、仕事を片っ端から片付けていきます。
６月 頭の回転が速く、思いついたら躊躇することなく実行し、すぐに次の行動に移ります。インプットとアウトプットのバランスが取れているので、安心感があります。
７月 向上心と探究心が高まり、もっと勉強しようとするでしょう。先生や学校は一流を選び、有名かどうかにこだわります。
８月 気が合うと思えば、誰とでも仲良くするので、仲間がどんどん増えます。人から好かれるので、何もしなくても、多くの人が集まって来ます。自分でコントロールしようとせず、流れに任せると良いでしょう。
９月 ブレインストーミングのイメージです。未来について、集まった仲間と話し合います。こんなことはどうだろう、あんなこともできるかもと、想像力を膨らませていきます。最終的にどうなるかをイメージし、それに向けての話合いになるでしょう。
１０月 感性が繊細になり、宇宙の真理のような、何か大切なことに気付きます。それを人に伝えようとしますが、年齢や立場の近い人には通じません。年の離れた人や立場の遠い人には、なぜか理解されそうです。
１１月 多くの人と関わり、広い範囲に様々なことを伝えようとします。何かに感動して、全力で応援したいと思う、「推し」のような人が現れるのかも知れません。
１２月 年初に関わった何かが形になり、ここから着実に進んでいきます。先月まで、長い時間をかけて何かを準備していたのかも知れません。安定感もあり、落ち着いています。
１月 独特なアイデアがみんなに受け入れられ、それを元に、組織を大きくするべく挑戦を始めます。何かアイデアが浮かんだら、どんどんみんなに提案して、形にしていくと良いでしょう。
人は、興味のないことをいくら話されても入ってきませんが、聞きたいという姿勢ができている場合は、すんなり入ってきます。相手に聞く意思があるかどうかは、伝わるかどうかに大きく影響します。今年の癸水さんは、向こうから聞きに来るので、伝わりやすそうです。
全体運 甲木 乙木 丙火 丁火 戊土 己土 庚金 辛金 壬水 癸水
