算命学の三部構成

算命学とは7

 ここでは、算命学がどの様な構成になっているのかについて、解説します。

 最初に答えを言ってしまうと、算命学は、説・論・法の三部構成となっています。即ち、算命学には「説」の部分と、「論」の部分と、「法」の部分があり、それらが合わさって、算命学という一つの世界を構成しているのだという事です。

 それでは、一つ一つ、解説をしていきましょう。
 

三部構成

 「説」は、具体的には、陰陽説と五行説を意味しています。即ち、宇宙の真理です。

 算命学は、陰陽説と五行説から成り立っている(陰陽説・五行説・暦術思考の3つから成り立っていると考える事も出来る。)ので、陰陽説と五行説の考え方を自然の摂理、即ち、宇宙の真理と看做しています

 故に、算命学において、最も重要な、そして、基準となる考え方であると言えます。
 

 尚、ここでは、陰陽説・五行説がどの様な思想であるのかについては語りません。これらを語り出すと、膨大な時間と手間が掛かり、大変な事になるので、興味のある方は、是非さる命学教室で学んで下さい。
 

 「論」は、陰陽説・五行説に基づき、ある部分を進化した考え方を言います。例えば、異気集合論や陽占運命論、価値論、静動論等がこれに当たります。

 算命学において、この「論」の部分も非常に重要なのですが、今日、大手の学校や教室でも、この部分に関する講義はあまり行われていない様に思います。これは、さる命学教室には、大手・準大手を始め、多くの算命学の学校や教室で学び、段位や資格を取得し、プロの占者として、或いは、算命学の講師として活躍している方が学びに来られる訳ですが、その方達の話を聞いた結果としての印象ですから、相当正確な評価だと思っています。

 尤も、これもある程度は仕方ない面もあって、それは、「論」については、失伝してしまっている部分も多く、又、陰陽説・五行説と異なり、他の文献から類推する事が非常に困難であるからです。
 

 さる命学教室では、占技のみならず「説」、そして、この「論」の部分についても、しっかりと講義を行っています。それ故に、プロの占者や講師、他の学校で学んでいる方が、多く学びに来られるのです。
 

 法は、「論」で語る中身が、宇宙の真理に即しているかどうかを立証する為の技術的な思考を言います。具体的には、陽占法や陰占法というものが挙げられますが、占技とは即ち「法」であり、本来は、「論」が宇宙の真理に叶う事を立証する為に用いるものなのです。

 尤も、算命学では、それぞれの「論」は、様々な「法」(=占技)によって、既に立証されたと考えています。すると、「論」も宇宙の真理の一部であり、それを立証し得た「法」も又、宇宙の真理の一部であるはずだから、その部分を独立させても、宇宙の真理、即ち、自然の法則に合致していると考える事が出来ます。

 この様な理屈から、算命学では、占技を使用して人間の運命の一端を捉える(推察する)事が出来ると考えている訳です。
 

法(占い)を使いこなすには

 

説論法


 算命学が説・論・法の三部構成となっているという事については、これでご理解頂けたと思いますが、算命学を学ぶに当たっては、必ず、この順番で理解を深めていかなければ、習得する事は出来ません。

 又、算命学の占技を真に使いこなす為には、それが立証しようとしている「論」と、算命学が宇宙の真理と看做している「説」についての正確な理解が必要となります。
 

 「法」、即ち「占技」は、言わば方程式の様なもので、それを用いれば、誰でもそれなりの答えを出す事が出来ます。しかし、その答えはどの様な脈絡で出て来るのか(根拠)、その答えが真にどういう意味を持っているのか(理屈)、その答えをどうやって使えば望む様に運命を変化させていけるのか(活用法)等については、基礎理論(説+論)を学んでいなければ、絶対に理解する事は出来ません
 

 高尾義政算命学第十三代宗家は、その著書の中で、「占技だけ学んで、基礎理論を学ばなければ、答えを出す事は出来るけれども、それを解釈する事が出来ない。」と述べておられますが、正にこういう事なのだと思います。

説・論・法

 占技を学ぶと、それなりに答えは出るし、占いが出来る様になった気がするのですが、真の占いは、そのずっと奥に存在するのです。
 

 尤も、占技ばかり学んで基礎理論が理解出来ていない占者や講師が増えるのは、教える側の責任も大きいと、私(=さる山隊長)は思っています。故に、さる命学教室では、なるべく基礎理論に焦点を当て、講義を行っています。算命学の基礎理論をしっかりと身に付けたい方は、是非さる命学教室で学んで下さい。

転載は禁止ですが、リンクはご自由にどうぞ。

 

『算命学とは』目次

算命学の成り立ちと歴史
算命学は古代中国で生まれた占星術
陰陽説・五行説と暦術思考 ― 算命学の思想の源流
算命学で用いられる3つの暦(こよみ)
算命学の目的
運命と宿命
算命学の三部構成
算命学の占技の三部構成
算命学で分かる事
10 天冲殺で分かる事
11 算命学の占いを活用するに当たっての注意事項
12 算命学を学ぶ意義・利点

 

算命学とは』各項目の概要

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算命学は、古代中国で生まれた陰陽説・五行説、暦術思考が元となって出来上がっています。陰陽説と五行説は、本来、全く別の思想なのですが、親和性が高く、それらが…
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