占技とは、占いの技術であり、言わば方程式の様なものです。ここでは、算命学の占技の構成について解説します。
天法と地法
算命学の占技は、大きく「天法」と「地法」から成り立っています。これは、目的・視点の差であって、天法は、どの様にすればその人物の望む様に人生を築いていけるだろうか、或いは、運命を改良する事が出来るだろうかを知る事が目的であるのに対し、地法は、その人物の意思など全く考慮に入っておらず、天の意思、即ち、自然の法則のみを考慮し、その人物がどの様な役目を持っているのかを知る事が目的です。
簡単に言えば、天法は人間の意思を実現する為の占技で、地法は神の意志(=自然の法則)を実現する為の占技であるという事です。故に、何か人生の目的や、避けたい不運があるならば、使用する占技は天法であって、地法は使用する事が出来ません。
では、どういう時に地法を使用するのかというと、これは、天法を使用してもどうにもならなかった、不運のどん底にある、もうどうして良いのか全く分からない、という時です。
さる命学教室では、「地法は、始まりにして終わりの占技である。」と教えています。このフレーズは、私(=さる山隊長)が考えたもので、ここで言う「始まり」とは、算命学の占技として最初に作成されたのものが地法であるという意味であり、「終わり」とは、最終手段を意味しています。
ところで、2021年現在、私の知る限り、大手・準大手の学校・教室で、地法を教えているところはなさそうです。これは、さる命学教室に学びに来られる大手・準大手の学校・教室で学んだ方への聞き取り調査に基づく見解です。ありがたい事に、さる命学教室には、大手・準大手は勿論、名のある学校・教室で学ばれた方が多く学びに来られる(有名どころは全部います)ので、色々な情報が集まります。
尤も、さる山のサイトを見て、或いは、さる山で学んだ人の発信を見て、大手の学校や教室も追随して、地法を教える様になるのではないかと思っています。その際は、基礎理論からしっかりと教授して貰いたいものだと願っています。
さて、話を戻しましょう。
陽占法・陰占法・地法
前に述べた様に、算命学の占技は、天法と地法から成り立っていますが、その「天法」は、「陽占法」と「陰占法」から成り立っています。即ち、算命学の全ての占技は、陽占法・陰占法・地法の三部構成になっていると言う事です。
陽占法は、人間から霊魂を取り出して、その範疇において、運命を考察する占技であり、これは、無形の世界から運命を考察する技術だと言えます。具体的には、人体星図に表出する十大主星、十二大従星を使用します。
それに対し、陰占法は、人間の肉体・行動を基準としつつも、それのみならず、心・霊魂をもその範疇に含む総合的な占技であり、これは、「主に」有形の世界から人間の運命を考察する技術だと言えます。具体的には、生年月日の干支配列(二十八元を含む。)を使用しますが、人体星図(十大主星・十二大従星)も併用します。
ここでは、算命学の占技の構成(=陽占法・陰占法・地法の三部構成になっている。)について解説するのが目的ですから、地法・陽占法・陰占法の詳細については語りません。詳細について学びたい方は、是非さる命学教室で学んで下さい。
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『算命学とは』目次
1 算命学の成り立ちと歴史
2 算命学は古代中国で生まれた占星術
3 陰陽説・五行説と暦術思考 ― 算命学の思想の源流
4 算命学で用いられる3つの暦(こよみ)
5 算命学の目的
6 運命と宿命
7 算命学の三部構成
8 算命学の占技の三部構成
9 算命学で分かる事
10 天冲殺で分かる事
11 算命学の占いを活用するに当たっての注意事項
12 算命学を学ぶ意義・利点
『算命学とは』各項目の概要