算命学で出てきた答えと自分の感情を区別する

占い師に、良い悪いの観念があると、お客さまに本当に必要なことを、伝えることは出来ない。
さる山さる子のお店を立ち上げる際に、そらちゃんから徹底して『観念を消す』訓練を私は受けてきた。
そして、まだまだ、その作業は続いている。
 

お客さんの鑑定をする際、命式を見て、「これは大変そうだな」とか、「この内容をどうやって伝えようか」と考えたときに、 自分の心の揺れ動きに注目してみる。
すると、私が「大変そうだ」と勝手に思っていることに気づかされ、今、その人の置かれている環境や心の状態はどうなのか、ということをしっかり観察しなくては、という思いに至るのだ。
 

自分の感情を上乗せして鑑定をすると、算命学の命式から外れた答えをし、お客さまをミスリードすることになりかねない。
 

ただ、だからと言って、命式に現れている内容を、そのまま伝えたとしたら、とても冷たい答えとなってしまう。
そこには、占者の愛情が必要になる。
 

このことは、算命学の宗家である高尾義政師も、『占技で出た答えを、情でもって答えよ』と言っている。
感情で答えるのでは無く、情をもって答える。
当に、良い悪いの観念を捨てて、物事(命式から出た答え)を冷静にとらえ、それを、お客さまには思いやりの心をもって答えなければならないのだ。
 

どうしたら目の前の人が、しっかりと前を向いて歩いて行けるのだろう。
命式を見ながら、いつもそのことを思い、自分の中の心の揺れ動きも観察し、お客さまの命式に向き合うのだった。
 

(さとう)

 

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