天ぷらで陰陽説を語る

ここのところ、美味しいものに恵まれている。
初めて行ったお店が当たりだったことも続いているが、何度も行っているお店で、初めてオーダーしたメニューが激ウマということもあった。
 

相模大野(町田の隣の駅)に、『ほり井』という天ぷらやさんがある。
カウンターで揚げてもらいながらいただく方式で、数ヶ月に一度くらいの頻度で行く。

隊長は油ものが好きだが、すぐに気持ちが悪くなるのであまり食べられない。
でも、ほり井の天ぷらは、ずっと美味しく食べられる。
超ビックなかき揚げの乗った、かき揚げ丼なんかもあるが、初めてかき揚げ丼が一人前食べられたと、感激していた。

隊長が油もので気持ち悪くならないお店は他にもあって、その一つである串揚げ屋さんで、以前、油が違うことを教えてもらった。
多分、高級揚げ物店で使っている特殊な油があって、ほり井でもそういう油を使っているのではなかろうかと思っている。
 

さて、先日、ほり井で食事した時のこと。
定食以外に、アラカルトでオーダーできるカキをオーダーした。
去年カキを食べてみたところ、ビックリするくらいのサイズのカキで、ミルキーで美味しかった。
なので、シーズンが来たらまたカキをオーダーしようと思っていたのである。
 

その時、隊長がメニューの中からウニを見つけた。

隊長 「ウニの天ぷらだって、食べてみたい。すみません、ウニもお願いします。」

ご主人 「どちらになさいますか?」と、金額の書かれたメニューを差し出す。(ここで初めて金額を知る)

1,000円のシソと2,000円の海苔がある。

隊長 「どう違うんですか?」

ご主人 「量が単純に倍です」

ということで、海苔の方をオーダーした。

この、ウニが絶品だった。
海苔の中に、ビックリするくらいの量のウニが巻かれていて、周りはサクッと、中はトロッと、絶妙な火の通り加減である。
先に食べたあの見事なカキが、霞んでしまうくらいの美味しさとインパクトだ。
 

ここで、隊長が突然つぶやいた。

隊長 「陰陽説だねぇ。」

そら 「ん?」

隊長 「陽は料理人の腕、陰は素材」

そら 「なるほど、その通りだねぇ」

隊長 「有形無形の両方が揃って、これだけの料理になるんだ。」
 

腕の良い中華料理人が、以前「腕だけ良くても天井がある。」と言っていた。
和食の料理人は、「高級な料理をオーダーされたときは、素材で『どうだ!』と驚かせる」と言っていた。
良い素材が台無しになるような料理を出して来たお店もある。

そら 「技術を信用できるから、安心して素材のいいものをオーダーできるよね。」

ほり井には何度も通っていて、ここで出てくるものはなんでも美味しいという信頼感があるから、高いメニューもオーダーできる。

隊長 「『弘法筆を選ばず』ということわざがあるけど、弘法クラスになって、さらにいい筆を使ったら、もっとすごいものになるんじゃないか?」
 

音楽家と楽器、コンテンツとデザイン、などなど・・・
有形と無形のバランスは大事だなぁ、どちらかだけでは片手落ちで、それぞれが高まったときに、相乗効果で素晴らしいものになっていくんだと、天ぷらを食べながら話したのである。
 

※陰陽説は、算命学の基礎となる考え方

(そらまめ)

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