無料で読める算命学で占う2025年の運勢

2025年の占い

2025年(2025.2.3~2026.2.3)の算命学の占いを完全に無料で公開しています。全体運も、それぞれの性質(十干)毎の運勢も、全て株式会社さる山さる子のスタッフが書き下ろしたものです。是非、読んでみて下さい。

 【目 次】

 全体運  甲木  乙木  丙火  丁火  戊土  己土  庚金  辛金  壬水  癸水

 ご自身の性質がどれになるのかを調べたい場合は、基本性質早見表をお使い下さい。

基本性質早見表

 

※この占いは、あるルールに従って作成しています。なぜ、このようなことが言えるのか、詳しく知りたい方は『算命学を学ぶ』をご覧下さい。

※また、この占いは全体的な傾向についての占いであり、個人の詳細はまた異なります。個人のことについて知りたい方は、占いメニューをどうぞ。
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2025年の全体運(乙巳)


 「人は、信じていたことと異なる新事実を、反射的に拒否する」ことを意味する「センメルヴェイス反射」という言葉があります。

バイ菌

 コロナの頃にちょっと話題になった消毒の父とも言われるセンメルヴェイス・イグナーツという医師がいます。彼は、まだ細菌の存在が知られていなかった時代に、赤ん坊を取り上げる時の医師の手が清潔かどうかで、産後の母親の産褥熱による死亡率が劇的に変わるとして、手指消毒を提唱しました。しかし、当時の医師達から猛反発を受けた結果、精神病院に入れられ、逃亡しようとした際に警備員から受けた暴行が元で亡くなります。悲惨な人生ですが、こういうことって世の中にはたくさんあると思います。

 細菌の存在が明らかになった今でこそ、医師に限らず手を消毒するのは当たり前のことですが、それまでの常識を覆すのは、このように大変です。しかし、このような人がいてこそ、真実が明らかにされ、人類は進歩していきます。先駆者や改革者って、一見カッコいいように感じるかも知れませんが、地球は回っていると言って、宗教裁判にかけられたガリレオ・ガリレイのように、不遇の人生になることも多いです。

 彼らのやったことは、後の人類にとって必要だったし、人々の人生を大きく変化させるものだったと思いますが、当人はそれに気づいてしまったからこそ、人生は破綻していきました。今もこのようなことはたくさんあると思います。そして、知ってしまったら、知らなかった時には、もう戻れないのです。

 なぜ、事実なのに反発が起きるかというと、それまで旧来のやり方をやってきた人は、責任を問われかねないからです。そういう人達は概して高い地位を得ていることが多く、周囲への影響力もあります。ぽっと出の個人など、簡単にひねり潰せるのです。なので、現在、権力を持った人がそれを失うか、いなくなるまで、物事はなかなか変わらないのです。
 

 本当のことなど、私たち人間にはなかなか分かりません。世の中で「これが正解だ」と信じられていることのほとんどは、仮説に過ぎないのです。特に、私たちは事実よりも感情で物事を判断しがちなので、余計に間違い易いです。

上から下へ

 では、何が正解かというと、自然の法則に叶ったことです。いくら世の中が変化しても、水が下から上に流れるようになることはないわけで、物理法則に沿ったことは、長く続いていきます。なので、なんとなく正しく思えることではなく、現実に長く続いていることや、長期に渡って結果が出ていることが、採用すべきこと、見習うべきこととなります。

 一見、正しくなさそうに感じたり、感情的に抵抗があったり、納得いかなくても、それが長く続いているのであれば、そこには必ず理由があります。だから、なんでも変えれば良いというものではありません。

 しかし、物事が大きく動いた後は、なぜこんなことが分からなかったのか、なぜそんな事にこだわっていたのかと思うようになったりもします。過去を振り返って、ああだこうだと言うのは簡単ですが、その時点で未来を見通すことはとても難しいです。

 また、今まであるやり方を続けていて、それによって10年以上良い結果が出ていない、むしろ悪化しているのだとしたら、たとえそれが正しいように思えたとしても、それまでのコストが無駄になっても、そのやり方は間違っていると推定して、元に戻してみたり、新たな道を模索する必要があるのだと思います。
 

転換期

 さて、世界は転換期を迎えていることは、誰の目にも明らかでしょう。このままでは、経済が立ちゆかなくなったり、国土や国民の権利が奪われかねない状況にあることに気が付いて、アップデートを促されていると感じている人も多いのではないでしょうか。

 その一貫として、2024年には物事が大きく動き、日本では、選挙で何かが変わるかも知れないという兆しが現れました。また、冤罪で長く囚われていた人の無罪が証明されるようなこともありました。

 その一方で、派手に動いても、あらゆる方面からそれを潰そうとする圧力がかかることも分かりました。それは、センメルヴェイス反射によるもので、今までの主流にいた人達が、新しい流れを必死で潰そうとするからです。

浸透
 

 改革を成功させたいと思うのであれば、派手に戦うのではなく、ひとりひとりが、なかなか表に出てこない本当のことを見る力を身に付け、水面化で、目立たず、静かに、ゆっくりと考えを浸透させるような動きをすることになるのではないかと思います。

 表立って争わず、じわじわと浸透して変化させるような何かが必要となるので、今年は事実を知らしめたり、人々の意識を変えるような何か(表現されたもの)が、たくさん生み出されるのではないかと思います。
 

それでは、1年の流れです。

2月 みんなのために何かを変えたいと思いますが、その分野の経験が乏しく、しかも、未熟な割に自意識が過剰なので、バランスが悪そうです。活躍して目立ち、人の上に立ちたいのに、思うように活躍できず、そうなると当然、人からの理解も得られないでしょう。人に良いところを見せたければ、まずは実際に何かをやってみて、その経験から学んで、逐次改善していくことが重要です。とにかく学ぶ意識を忘れないことです。

3月 熱意を持って、自分に賛同する多くの仲間を集めようとします。そのためには、誠実さ、堅実さ、そして、多くの人からの信頼を得ることが大事で、それによって、思いを遂げやすくなるでしょう。うまくいけば、新しい扉が開かれ、方向性が定まるかも知れません。

4月 とても行動的で、何かが起きればすぐに対応します。向こう見ずなところがありますが、純粋さで周りを感化するでしょう。学んだ知識や知恵を使って、何かを変えていこうという意識が大事です。

5月 目の前の人や物事が、なんとなく華やかでステキに見え、憧れの気持ちから関わりを持ってしまうかも知れません。しかし、キラキラした見かけに騙されてはいけません。良さそうに見えるものほど、冷静に疑って、本当の姿を眺めるように気をつけて下さい。

6月 世の中が激しく揺れ動き、冷静ではいられなくなりそうです。人々は激しく葛藤し、気持ちが入り乱れます。こんなときは、法則に叶った正しい行いが重要ですが、熟考している時間はないので、勇気を持って素早く決断し、覚悟を決めて行動を起こしましょう。何が正しいのかを見極められなければ、正しい行動もできませんので、自分の判断に自信がない人は、『この人』と思う人の言葉に従いましょう。その場合も、人のせいにはできません。あくまで自己責任です。

7月 感情的になりやすいながらも、冷静さも少しあります。あまりあちこちに気持ちを散らばらせず、ひとつのことにじっくり取り組むと、うまく行くかも知れません。多くの人のためになるような正当なことを、礼儀正しく実行していくことが大事です。

8月 若い世代の人々や未来を守るために、何かを攻撃するでしょう。自分の判断を信じ、知恵や知識を使って冷静に取り組むことが重要です。一方で、争いやトラブルが起きて、それを収めようとすることもありそうです。

9月 物事がどんどん広がっていき、流れの速さに多くの人々がついて行けなくなります。とにかく何かに追われるように行動せねばならず、冷静に考えたり、やり方にこだわっているヒマなどありません。開き直って何も考えず、目の前のことに全力を尽くしていくのが良いでしょう。おそらく、あれこれ考えたところで、どうせそのようにはならないからです。

10月 様々な問題が表に出てきます。決して呑気に構えたり、楽観的になってはいけません。何もしないのに解決したりはしないので、起きて来た問題を放置せず、解決に向けてひとつひとつ取り組んでいくことが大事です。

11月 何か、現実味のないインパクトのある出来事が起きて、精神思考の人は現実的に、現実志向の人は精神的に考え方が変わることになりそうです。反転するというよりも、おそらくその出来事により、精神も行動も両方必要だと人々が気付くのではないかと思います。もしかしたら、動乱の中で道しるべになるようなものが見つかるのかも知れません。

12月 慌てず、どっしり構えていた方が良い時ですが、これはおかしい(自然の法則に叶っていない)と確信した時には、必要があれば戦って、正しさを行使することも必要です。

1月 どのようにすれば平和を作り出せるのだろうかと、現実を脱しない範囲で、幅広く考え、行動します。ひとりひとりが自分の意見を押し出そうとせず、多くの人々の生活を守るため、ゆっくりと事に当たるでしょう。
 

 ※クリックで、各性質の年占いにジャンプします。

 全体運  甲木  乙木  丙火  丁火  戊土  己土  庚金  辛金  壬水  癸水

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 ※この占いは、あるルールに従って作成しています。
  詳しく知りたい方は『算命学講座』を受講して下さい。

甲木:こうぼく

甲木

 人を動かすにはどうしたら良いのでしょうか。巷には子供や部下の褒め方や叱り方のコツを指南するような出版物がたくさんありますが、果たして褒めたり叱ったりすることで、人は動くのでしょうか。

 答えは、『人による』です。当たり前すぎる答えですみません(汗)。褒めることが効果的に作用する人もいれば、叱ることが効果的な人もいます。もちろん、どちらも効かない人もいます。

あやつり人形

 自分が褒められたら嬉しい人は、往々にして人を褒めさえすれば良いと思っている節がありますが、褒められても嬉しくないどころか、『褒め』にコントロールを感じて離れたくなる人だって、軽くムカつく人だっています。多分、ある一部の人は、褒められれば一応お礼は言うけど、実は嬉しくもなんともないし、もしかしたら、逆効果なこともあるんじゃなかろうかと思います。

 また、世の中には、どんなことに対しても主体性が全く湧くことがなく、無理強いしてでも動かさない限り、社会人として使い物になるように育たないという人もたくさんいます。そういう人は、あらゆることから逃げるので、動かすのは至難の業でしょうし、逆に、『あなただからやって欲しい』とささやけば、喜んでホイホイと動いてしまう人だっているのです。
 

 さて、このように、人には様々なタイプがあるので、人に動いてもらおう、伸ばそう、育てようと思えば、タイプ別に使い分ける必要があるわけですが、2025年の甲木さんは、どうやら人を上手に動かす、つまり、人使いのコツを学ぶ1年になりそうです。

 今年の甲木さんは、想像力が旺盛になるので、様々な発想が浮かび、それを実現したいと思うようになりそうですが、自分ひとりの力では、あるいは制約のある現状では、それを形にするのはムリだなとも感じるようです。

 そこで、自分のアイデアを実行して、形にしてくれる人を集めようと考えるのではないかと思います。そして、集めた人が気持ちよく動いてくれるよう、相手のタイプに合わせてお願いしていくのではないかと思います。
 

 前述した、どんなことに対しても主体性を持てない人は別として、それ以外の人に動いてもらうには、同じ目的を持つのが早道です。例えば、子供の時に、人から『勉強しなさい』、『掃除しなさい』などと命令されると不快だったけど、同じことでも、自分からやろうとする時はノリノリでやってしまったという経験はないでしょうか。このように、やる内容は同じでも、命令されると反発が起きて辛いけど、主体的に取り組めるとやる気も出るし、楽しくなるのです。
 

行動は同じ


 そのためには、『こうしたい』、『こうなりたい』という青写真を、具体的に描いて相手にイメージしてもらい、「それが実現するといいね」と思ってもらうことが有効です。なので、甲木さんが想像した、こうなりたいという未来を、いかに具体的に臨場感を持って相手に伝えられるか、そして、それが多くの人にとっても、実現して欲しいと思える未来であることが必要となるのではないかと思います。

同じ方向を向く

 協力してくれるメンバーひとりひとりが主体性を持ち、自分のこととして取り組むことができたら、みんなのイメージを合わせて話し合い、甲木さんのアイデアを柱に、ゆっくりと企画を練っていくでしょう。また、何か問題が起きても、解決策も見つかりやすくなるでしょう。三人寄れば文殊の知恵というように、一つの目的に向かって、みんなが自分事として考えれば、良いアイデアも浮かびますからね。

 主体性を持てない人には、無理強いしか道はないと思うのですが、そんなことは相手に対してよほど愛情を持てない限りムリですから、そういう存在でなければ、離れておくしかないのだと思います。
 

それでは、1年の流れです。

2月 何らかの集団に入り、そこで仲間作りをするようです。優しく、気配りができるので、多くの人が引きつけられます。体には注意が必要、特に夜更かしは厳禁です。

3月 自分なりに家庭を大切にしますが、利己的になりがちなので、あまり家族からは理解されないかも知れません。自分と身内だけが生き残れるよう準備し、周りにもそれを促しますが、あまり無理強いすると、相手が離れていく虞もあります。

4月 集団を作って運営するのに長け、裏から集団を指揮しつつ、役目を果たそうとするでしょう。目的を重視するあまり、家庭や周囲の人の心情を顧みず、独裁的にもなり兼ねません。説明して理解してもらう工夫をしましょう。

5月 人が何を求めているのかに敏感に気付き、集団の中でうまく立ち回ろうとしますが、できるだけ争いを起こしたくないという気持ちが強すぎて、人の顔色を見ておもねるようになります。あまり体力がない時期なので、実際に行動しなければならない時には、仲間の力を借りましょう。

6月 インスピレーションが働き、何か新しいものを創造しますが、そのための邪魔になるものがあれば、まずはそれを壊そうとするのかも知れません。学問・技術・芸術等の世界に身を置く人は活躍が期待されます。

7月 何かを学び、それらを体系化したり、研ぎ澄ませたり、何かを解明しようとするでしょう。甲木さんが身を置く場所が安定していれば、理性的に集団を運営し、問題を解決することができそうです。

8月 直感が働き、ハッと気付いてすぐに、仲間を助ける為に飛び出していきますが、仲間から信頼されていないと、逆らわれたりして、うまく助けられなさそうです。どうしてこの助けが必要なのか、相手を説得していたら機を逃して間に合わない可能性もあるので、甲木さんのことを信じられる人しか助けられないかも。

9月 集団の中に身を置きつつ、単独行動をしそうです。集団の中にいながら、他の集団にも属し、コウモリ的な立ち位置になるかも知れません。メンバーからは変わり者と思われ、なかなか理解されないかも知れませんが、甲木さんが人間的に練られた人であれば、集団と集団の仲を取り持つためにうまく立ち回ることができるでしょう。

10月 ほっと一息つける時です。考えていることが人に理解してもらいやすく、のんびりとやりたいことだけしていても、なんとなく許されます。人に対する気配りはできず、細かいことを長く続けていると肉体が消耗しますので、こまめに休息を取りましょう。

11月 自分やみんなの望みを叶えるため、イマジネーションを膨らませます。周りの人にこうしようよと呼びかけて、みんなに実行してもらい、それを形にしていきます。初めてのことで、気合いが入っているような雰囲気もあります。

12月 属するグループが、芸能や芸術の世界で注目を浴びそうです。もしかしたら、甲木さんがグループを世に売り出し、人気が出るのかも知れません。そうなると、もうのんびりはしていられません。休むことなく人生を駆け抜けていきます。

1月 世の中がどうなろうが、自分や周りの人達だけは生き残るべく準備をしますし、周囲の人達にもその準備を促します。「自分たちさえ良ければ」という考えになりやすく、周りを蹴落としてでも自分たちだけが大きくなろうとするようです。
 

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乙木:おつぼく

乙木

 算命学には、天恍星という、ちょっと危なっかしい星があります。天恍星は、人生工程で言えば思春期の頃で、算命学では神が人間を淘汰する時期と言われています。

 思春期の頃は、同年代の仲間とつるんで、彼らから多大な影響を受け、周りの大人が注意をしてもその言葉は届かず、おかしな方に行きがちです。華やかさに憧れたり、悪の道に入り込んだり、恋愛にのぼせあがるなど、道を逸れたら二度と戻ってこられなくなるような危険な時期ですが、一方で、これから歩む道が決まったりもする時期です。このように、不安定だけどある意味とても重要な岐路、分かれ目でもあります。
 

 さて、今年の乙木さんは、このような星が巡っているので、現状に不満を抱き、変えたくなります。私の人生はこんなものじゃないと思うのかも知れませんし、もっと良い仕事があるのではないかと転職を考えたり、もっといい人がいるのではと恋愛を重ねたり、こんな世の中は変えなければと思う人もいるでしょう。

人に合わせる

 でも、乙木さんのそういった気持ちは裏に隠れていて、外からは見えません。外に見せている顔は柔軟で、人が「これはAだね」といえば、「そうね、Aよね」と合わせる感じです。しかし、本当はAだなんて、思っていないのです

 そして、内面にはフツフツと、『現状を変えたい』、『変わりたい』という思いをたぎらせていますが、そんな内面がいずれ表に出てくるのかと言えば、出てくることはありません。ずーっと柔軟に人に合わせているだけで、人の言うことなんか別に聞いちゃいないのです。でも、相手には言葉が響いているフリをして「なるほど、さすがですね」とか言っちゃうわけです。
 

 さて、冒頭でもお伝えしたように、天恍星という危なっかしいエネルギーが回っているので、この1年をどのように通過していくのかが非常に重要です。過ごし方次第では、おかしな方向に向かう可能性もあるし、うまく転べば、現状を打破して進む道が決まる可能性もあります。

 そして、その危なっかしさも、外からは分かりません。なぜなら分かったフリをして人に合わせているからです。気付かれないので、年長者からの役に立つアドバイスも受けることができないのです。まぁ、人からアドバイスをもらったところで、反抗的になるばかりで聞きはしないのですが・・・(反抗心も見せないけど)
 

心の次元

 分かれ道のどっちに転ぶかは、心の次元が関係しています。たとえ悪い仲間や魅力的な異性に誘われても、心の次元がそれなりに高ければ、おいしそうな誘いに乗ったりはしないからです。心の次元が高い乙木さんは、『現状を変えよう』という強い意志を、人に合わせる柔軟さを装って成し遂げて行くでしょう。また、人は自分と同じレベルの人と縁ができて付き合うものなので、仲間も人間が練られていることが予想され、そうなれば、ありがたい協力もアドバイスも得られるでしょう。
 

 いずれに転ぶにしても、気をつけて欲しいポイントをお伝えしておきます。人や物事の華やかな部分や、よく見える部分にだけ囚われないようにして下さい。どんなものにも必ず両面があって、光と影は共存しているものです。

 光が強い程、陰も強いので、一見良さそうに見える人のやることは特に、時間をかけて冷静に精査してください。また、言葉ではなく、行動を見て下さい。人は、表面を取り繕うことができるので、短時間であれば良いところだけを人に見せることができます。しかし、長時間は保てませんので、時間をかけて観察して、現状を変えるべく行動を起こすかどうかの判断は、それからです。
 

それでは、1年の流れです。

2月 何かを打ち破ろう、壁を壊そうという気持ちが高まり、そのためにお金、人脈、知識など、様々なものを集め、準備をします。意志は強く、コツコツと積み上げて行くでしょう。怒りが湧いてきた時は、運動で発散しましょう。

3月 用心深く周囲とのバランスを保ちながら、やるべきことを成し遂げます。安定感があり、着実に進むので、周囲から信頼され、協力も得られそうです。

4月 何かに対する怒りからエネルギーが湧き、必ず目的を果たそうと努力を続けるでしょう。ただ、悪くすると名誉を守るために死を選ぶような、破滅型のプライドを持ちがちなので、冷静さを心がけてください。

5月 人から注目を浴びているように感じて、恥をかきたくないと、ちょっとカッコつけたり、お洒落に気を使ったりするかも知れません。ただ、過剰にカッコつけていると、かえって人の気持ちが離れていく可能性があります。

6月 この月に様々な経験をすることで精神が錬磨され、大きな試練を越えるほど、柔軟で深い知恵となります。それらの経験に基づいてアドバイスをすると、人の役に立てるでしょう。失敗や恥を恐れず、目の前に現れることから逃げず、体験を重ねていきましょう。(ただし、けっこうキツいかも)

7月 人や物事の裏をよく観察し、何かに気付くのかも知れません。今まで隠れていたものを公にすることで、物事が動き出すかも知れません。暴かれた人とは、なかなか理解し合うことができないかも知れませんが、かといって恨みを買うようなこともなさそうです。

8月 変化を的確に捉え、このままだと今までのものが崩れてしまうと感じ、人の力を借りるなどして維持していこうとするでしょう。例えば、友人の仲違いを取り持ったり、企業の合併に関わるなど、二者の間に入って新たな道を見つけるようです。双方からの信用があることと、知識の足りない所は、プロなどの力を借りることでうまく運ぶでしょう。

9月 人の力を借りず、単独で目の前のことに全力を尽くします。たとえ周囲の賛同を得られなくても、淡々と実行していきます。

10月 周囲から理解されずに孤独を感じるかも知れませんが、この先、全体の幸せを考えて、必要だと思うことを、ひたすらやっていきます。理解はされませんし、孤独ですが、辛くもないし、利己的でもありません。

11月 ここのところ、自分の思いに駆られて淡々と何かをやってきましたが、ここで一旦立ち止まり、初心に戻ろうとするようです。みんなのためと思ってやってきたことが、もしかしたら、自分のエゴに過ぎなかったのかもと思うのかも知れません。手を止めて、流れに沿って進もうとします。

12月 今まで、できることを淡々と積み上げて来た人は、ここでその成果を受け取るようです。周りの人達が願いを叶えてくれるようになり、様々な果実を収穫するでしょう。自分でも気付いていなかったのに、意外に実りが多かったことに驚くのではないかと思います。これは、それまでの行動の結果なので、行動をしてこなかった人には収穫はありません。

1月 経験を積み重ねて来た人は、それによって、確固とした信念が心の中に育っていて、どんなことが起きても慌てることはありません。全体を愛情深く見守り、自分を押し出したりせず、社会の潤滑油になろうとするのです。また、何かの後始末を引き受けることがあるかも知れません。
 

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丙火:へいか

丙火

 若い頃は失うものがほとんどないので、捨て身で様々なことにチャレンジしていくこともできますが、ある程度年齢を重ねると、次第に守るものが増えて行きます。それは、家族だったり、部下だったり、自分の立場だったり、財産だったり、豊かで平穏な生活だったりします。すると、だんだんと、チャレンジすることがなくなっていきます。

損失回避性

 ところで、人には損失回避性という質があります。簡単に言うと、得ることによる喜びよりも、失う悲しみの方がより強く感じるという性質で、多くの場合、得るものが増える程に、失うことに強い恐怖を感じるようになります。そのため、守るものが増えるに従って、チャレンジ、特に大きく挑戦するようなことはしなくなり、慎重になっていきます。

 これは、人生にとってはわりと順当で、算命学でも、若く、持つものもなく、エネルギーや体力が豊富な時代には『動』を作り出してガンガン稼ぎ、財を得たら次には静を作り出して、それを維持することを良しとしています。とはいえ、何も持っていないのに、守ってばかり(『静』の状態)でチャレンジしないでいたら、その状態が維持されるので、いつまで経っても豊かになることはありません。その場合は、年を重ねても、いつまでも『動』でいなければならなくなります。(できれば、守るものが少ない若いうちに『動』の状態に身を置いて、『静』を作り出せるようにしておきたいものですね。)
 

窮地

 さて、今年の丙火さんは、今の状態を維持したいと強く思うようです。ということは、守りたいと思うような何かを、丙火さんはすでに持っているのではないかと思います。さらに、それを守るために、持てる知恵を駆使して、さらに何かを学んだり、周りの人達を説得したりして、なんとしても守ろうとするようなので、現状を脅かされる脅威や恐怖を感じるような状況に、身を置くことになるのかも知れません

 しかし、一方で、非常に用心深く、冷静沈着な面も持っていて、身に迫る恐怖感を隠して、冷静に物事を処そうとするでしょう。

 今は政情が不安定ですが、もしも丙火さんが政治家であれば、日本という国を守るために、何とかしなければと思い、とはいえ、他国や国民との軋轢を生まないように、用心深く立ち回るというような動きをするのでしょう。その際に、様々な専門家の意見を聞いたり、周りの反対意見を持つ人達の説得を試みたりするのではないかと思います。
 

 今年の丙火さんにとっては、バランス感覚が非常に重要で、バランスを崩せば人生が崩れてしまうので、気をつけて下さい。

 なお、今年の丙火さんは、今まで得てきた自分のテリトリー(身内・ホーム)内にある守るべきもの(家族、部下、自分の立場、財産、平穏な生活など)を『現実的に』守ろうとするので、それに役立つことをするのが、バランスを取ることだと考えて下さい。

 それに対し、バランスを崩すとは、身内を顧みず自分の都合だけで勝手な行動をしたり、外部の人(アウエイ)に有利な活動をしたり、自分の利益だけのために知恵を使うといった状態と考えられます。
 

守る為に戦う
 

 身内を守るには、敵から攻撃されないことも重要になるので、争いはなんとしても避けたいと思うようですが、どうしようもなくなった時には、思い切って戦うことも必要です。守るために戦うのです。そして、いざ戦ってみれば、意外や意外、相手が自分より強いほど力を発揮できてしまうのが、今年の丙火さんです。
 

それでは、1年の流れです。

2月 普段は冷静で大人しく、日常を楽しみ、平穏でいます。しかし、特に子供や部下に関わることで傷つけられたり、損害を被ったりすると、途端に激しい怒りが湧きます。しかし、怒りを表に出すことはなく、戦わずに相手と距離を置くでしょう。

3月 先月、感情にまかせて人と離れたことを、後悔するのかも知れません。やってしまったことは仕方ないと思いながらも、激しく感情が揺れ動き、それを押さえるのに苦労しそうです。

4月 自分が属する集団の安定と発展を願う気持ちから、何事かを成そうとしますが、周囲に自分の思いを理解してもらえず、うまく実行できないとなると、怒りや反発心を持つようになります。しかし、組織が弱体化すれば、自分の立場も弱くなることが分かっているので、怒りを見せずに我慢します。たとえ理解が得られなくても、やろうとしたことは続けると良さそうです。

5月 用心深く、何かを準備します。特にお金や信用について慎重になり、他人から後ろ指を指されないよう、身ぎれいにしておこうとします。意味の分からないお金は受け取らないように気をつけるでしょう。ということは、賄賂のようなものを渡されそうになるのかも知れません。

6月 先月準備したことを、作戦通りに実行します。一旦信用させておいて攻撃をしかけるなど、相手を攪乱させるような手法を使います。なかなか破壊力が強く、一か八か一気にケリをつけようとします。

7月 行動の先月から一転、一気に引きます。再度、用心深く計画を立てながら、次のチャンスを待ちます。必ず成し遂げたいという強い思いから、ひたむきに努力します。人から理解されなくても気にしません。

8月 イマジネーションが豊かで、浮かんだアイデアを現実のものにするにはどうすれば良いかと模索し、多くを学ぶために動き回ります。学べば、それを使って何かを変えて行こうとしますが、他人とうまく行かない時期なので、一人でやるでしょう。芸術家や何かを作り上げようとする人は、非凡な才能を発揮します。

9月 先月、多くのことを知ったことにより、今の流れに逆らっても、やろうとしていることは実現できないと思うようです。もう一度、最初に戻ってやりなおそうとしますが、あきらめているわけではありません。というか、あきらめてはいけません。

10月 一つのことに集中して、何かをやっていきます。誰かから何かを受け継ぎ、それをしっかり守ろうとするでしょう。

11月 その場その場で浮かんでくる知恵を使って、周囲を巻き込みながら集団を作ります。影響力は強く、成功すれば大きな敵を打ち倒して新しい世界を作り上げることができそうです。ただし、影響力が強いだけに、よほど明確な目的を持っていないと、ただ人を巻き込むだけ巻き込んで、皆の努力や苦労をすべて台無しにする虞があります。

12月 何かが終わり、何かが始まるでしょう。丙火さんは特に何もしようとせず、淡々と日常を楽しみます。エネルギーを使い果たして動けなくなっているのかも知れないし、やれるだけやったので、あとは「なるようにしかならない」と、運を天に任せるのかも知れません。

1月 丙火さんが無意識に発した言葉が原因となって、何かが起きるかも知れません。自分の言葉が原因になったのであれば、責任を取った方が良さそうです。
 

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丁火:ていか

丁火

 算命学の基本思想の一つである陰陽説を図に表した『太陰大極図』というものを、どなたもご覧になったことがあるのではないかと思います(下図参照)

太陰大極図

 この図が示す、白と黒の二つの大きな勾玉のようなものは、「陽極まれば陰に転じ、陰極まれば陽に転ず」という様子を表しています。陽から陰に、または、陰から陽に、突然切り替わることはなく、陽が極まれば、次第に陰が台頭して力を持つようになるし、そうして、陰が極まれば、次第に陽が台頭して力を持つようになるということです。

 つまり、『極み』には、陽の極みと陰の極みの両方があるということで、陽の極みをトップ(会社で言えば社長、家族で言えば家長、国で言えば総理大臣・大統領)・最強とすれば、陰の極みはその逆(最弱)です。そして、今年の丁火さんは、この『極み』にいます。ということは、一番手にも最下位にもなり得る1年だということです。
 

道しるべ

 そもそも丁火さんは、動乱期に活躍します。灯火(ともしび)の質を持つため、明るいところでは目立ちませんが、寒ければ人も寄ってくるし、暗いところでは目立つし、遠くからもよく見えるので、混迷の時代にあって、みんなの道しるべ的な存在になれる素養のある人なのです。そんな丁火さんに巡って来るトップの星、そして、今は暗い動乱の時代。今年の丁火さんが人を率いて大活躍する条件は、しっかりと揃っています
 

 さて、去年の丁火さんは、一歩引いた立場にいて、人を育てるなど、未来のために必要な布石を打つような年だったと思います。そこから一転、今年は方向転換し、今度は自分が中心となって、現実的な改革を行うようなのです。しかもド派手に(丁火さんは基本的に派手なことが好きなのです。)

お金

 改革の内容としては、現実的な事柄に関してなので、事業を大きく発展させるとか、家庭の経済力をつけるとか、そのあたりの主にお金に関することですが、考えなしにやるのではなく、時間をかけてデータを集め、知識を蓄積した後に、実際に着手します。

 その結果、冒頭の二つの極みのうちのどちらになるか、なのです。丁火さんの精神性や、どこに落とし所を持って行きたいという目標地点によって、ものすごく活躍するか、何も成し遂げられないどころか邪魔な存在になるかの、いずれかになるのだと思います。

ギャンプル

 例えば、家庭の経済のために、副業の準備や投資の勉強をしたり、出世するべくがんばるのと、一発逆転を狙って、全財産をつぎ込んでギャンブルをするのとでは、結果が大きく変わってきますよね。

 何かをやった結果、思いもよらない方向へ物事が流れて、一旦混迷の世界に入りこんでしまえば、混迷の極みとなり、身内もろともそこから抜け出すことができなくなりますので、丁火さんは最弱の極みに落ち込むことがないように、くれぐれも気をつけて、知恵を絞って下さい。
 

 最後に、今まで、精神的な世界に身を置いていた丁火さんも、今年は現実的な何かについて学ぶことになります。おそらく、お金についてもしっかり考えなければならなくなると思うような状態に置かれるのだと思います。そして、その現実面への取り組みにより、大事なことに気付き、さらに精神性を向上させていくことになるでしょう。
 

それでは、1年の流れです。

2月 環境や流れには逆らわないものの、だからといって、それに納得・満足しているわけではありません。何か新たな発想をし、どうしてもそれをやってみたくなります。

3月 夢と現実の乖離に気づき、愕然とするのかも知れません。そのショックに耐え兼ねて、夢を現実にするべく行動を開始しそうです。

4月 裏方に徹し、お金の算段や人材を集めるなど、新しいことを始める為の準備をしていきます。進むべき時に進み、退くべき時に退くなど、出処進退をわきまえています。

5月 エネルギーがあり余り、人助けをしようとします。大活躍が期待できますが、当事者の意思を無視したり、手段を考えない人助けをすれば、その人は助けられても、他に多くの犠牲を出し兼ねませんので、自分勝手な思いだけで行動しないように注意して下さい。やるのであれば、知性と理性が必要になりますので、それらがない丁火さんは、スポーツをするなど、人助け以外のことでエネルギーを消費して下さい。

6月 それなりの地位につき、実直に責任を果たしていきます。タイミングを読むのも上手く、必ずその役目を果たそうとします。周りの人の立場を尊重しますが、周りに対しても、自分に対して礼節を以て接することを求めます。

7月 怖いもの知らずで、迅速・的確に状況を判断し、戦いを起こします。それにより、大きく前進し、道を拓いていきます。

8月 相当な精神修養を積んでいる人は、大いに智恵を活かし、生き残りをかけて現状を変えていこうとします。一方、精神の練られていない人はストレスが強くなり、悪い友人の影響を受けて、悪の道へと進みやすくなります。

9月 様々な試練を受け、精神が錬磨される時期です。今までの道とは違う方向に流される可能性があるので、目的をしっかり持つことが大切です。

10月 今まで誰も気づかなかった問題に注目し、それをあぶり出すことによって、周りが変化していきます。皆から受け入れられ、人に好かれます。

11月 今までと一転して、暗くなります。世の中が急に悪化するのかも知れません。忍耐力が強く、質素に淡々と歩みます。孤独や混沌の中で新たな道を見つけ、身近な人に伝えるでしょう。

12月 影響力が大きく、人を巻き込んで、現状を大きく変えようとします。世の中が動乱であるほど活躍できそうです。

1月 次にどのような流れが来るのかを見極め、世の中に知らしめようとします。
 

 全体運  甲木  乙木  丙火  丁火  戊土  己土  庚金  辛金  壬水  癸水 

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戊土:ぼど

戊土

 人からマウントを取られたり、バカにされたり、人より成果が低かったり、質問に答えられなかったり、人前で頭ごなしに叱られたり・・・等々、自尊心を傷つけられるようなことが、1年を通して度々起きるかも知れません。こういうことがあったとき、人によっては、プライドを傷つけた相手に腹を立てたり、人のせいにしたりするようなことも多いと思います。

 しかし、心が練られ、目的を持っている人であれば、そういったことにいちいち腹を立てたりせずに、それを受け入れることができます。周りの人からは、その様子はまるで自尊心(プライド)がないように見えるかも知れませんが、実はこういうことは、本当の自尊心があるからこそできることなのです。

 プライドを傷つけられて怒りが湧くような自尊心はレベルが低く、真の自尊心を持っていれば、目的のために自分を落とすことができるようになります。例えば、知っているのに知らないと言って、自分よりも格下の相手から何かを教わることができたり、たとえ弱いと思われても負けたフリをして、結果的に利を得るといったことができるのは、自尊心のレベルが、ある程度以上の高さにある人のみです。
 

 さて、今年の戊土さんは、自尊心をえぐられるようなシチュエーションに、度々さらされそうです。しかし、目的があったり、心が練られている戊土さんには、上記のような自分を落とした対応ができますので、今年起きて来る、それらの出来事を次々と飲み込み、あるいは誹謗中傷に挫けそうになってもすぐに立ち直り、用意周到に目的を達成しようとします。そして、それらを越えることによってさらに鍛えられ、より大きなことを成し遂げられるようになっていくのです。

 こういう感じですので、大企業の管理職・役員や、官僚など、高い地位に身を置く戊土さんほど、大きな成果を上げられるでしょう。能力のないトップの下にいても、腐ることなく目的を果たせるからです。安定感があり、自らを下に置きつつ、参謀役として冷静沈着に物事を観察し、目的を確実に成功に導いていくのだと思います。
 

 また、この時期、より確実に目的を果たしたいと思うのであれば、人から見えないところで少しずつ、静かにゆっくりと準備を行うことをお勧めします。やろうとしていることを声高にアピールしていると、ライバルや、その重要性も理解できない上司の耳に入り、権力を使って潰されかねないからです。

 人に話したりせず、自分ひとりの中に想いを秘めて、着実に準備をしていけば、最初は僅かだった力量が、時と共に大きくなり、いつの間にか、最初は越えられないと思っていた難題をも達成できるほど、大きなものとなっていきます
 

 もしも、ご自身がまだ人間的に練られておらず、地位もなく、人からバカにされたりしたら、いちいちキーッとなってしまうなと思う戊土さんは、人からマウントを取られがちな今年、くれぐれも気をつけて下さい。自尊心の扱いは、人生にとって重要で、レベルの低い自尊心というものは、人生を破壊する可能性があるほど厄介なものです。
 

 

 ここで、自尊心をうまく扱えるようになるために、二つの方法をアドバイスします。ひとつめは、目標を設定してそれにフォーカスすることで、次々と襲ってくる怒りを我慢できればステージクリアというように、ゲーム感覚を持ち込んでみる方法です。もうひとつは、悔しさをバネにして、努力するという方法です。

 それらに取り組むうちに、今年を何とかやり過ごすことができ、かつ人間的な成長も見込めます。自尊心をレベルアップさせることができれば、その後の人生がとてもラクに運ぶようになりますので、ぜひ、がんばって欲しいと思います。
 

それでは、1年の流れです。

2月 他人からどう思われようが、長期に亘ってこつこつと努力を続け、目的を達成しようとする粘り強さが現れます。真面目で肩に力が入りすぎ、それが隙となってしまいがちなので、肩の力を抜くことを心がけましょう。

3月 集団の中で人間関係を作ろうとします。その中で、目的を遂げるために、ライバル関係にある人とも仲良くします。対抗意識を押さえ、礼義をわきまえるとうまく運ぶでしょう。

4月 集団が『戦おう』と血気盛んになればみんなをなだめ、逆に、日和っていれば「しゃっきりしろ!」と活を入れるなど、組織のバランサーの働きをします。お天気屋になる可能性もあります。

5月 部下にリストラを言い渡さなければならないのに、それができないなど、役目と情がぶつかり合い、悩むかも知れません。相手にどう伝えたら良いのだろうと、強い葛藤を感じそうです。

6月 自分の思いを遂げようと、人にも実行するように求めます。部下が言うことをきいてくれやすい大組織に身を置いている人や、地位の高い人は頭角を現しますが、小さな組織に属する人や自営業者などは、ただのワガママと思われて、パッとしません。

7月 危険を察知する能力が高く、自分だけがうまく逃げようとします。したたかで計算高いときですが、それを人には見せず、こっそり準備します。

8月 何かをひらめき、集団から離れます。集団にいるよりも孤独でいる方が安心感があり、ひとりになっても精神的に安定しています。今後の予定を立てるかも知れません。

9月 先月、予定を立てたものの、状況に流されて行動します。その場その場で臨機応変にやらざるを得なくなるのかも知れません。その行動が吉と出るか凶と出るかは分かりません。

10月 物作りに無中になり、プライベートでも公の場でもDIYをするでしょう。何を作るか、どこを直すかなど、自分ひとりで決めず、周りの意見も参考にしましょう。しっかり作るので、方向さえ間違えなければ、皆からとても喜ばれると思います。

11月 現実から何かを学び、ユニークな企画を考え出しますが、完璧を求めたり、諦めてみたりと、少し不安定になりそうです。急ぎすぎると失敗するので、何かにすぐに飛びつかず、一呼吸置いて正しい情報を得るよう心がけると良さそうです。

12月 今まで、いろいろな経験をし、学んで来たと思います。ここで目標が決まり、それに向けてコツコツ努力し、必ず成功させようとします。目的を達成するためなら、どんなことも取り入れようとするでしょう。

1月 誰に対してもフレンドリーで、組織の中で周囲から気持ちよく協力してもらえそうです。戊土さんがきっかけとなって、周りに変化が起きるのですが、もしかしたら、目的が達成された結果かも知れません。
 

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己土:きど

己土

 今年の己土さんは、集団の先頭に立って戦う1年になりそうです。何のために戦うかというと、家族、会社、学校、友人関係、地域、国など、自分が関わる(属する)場所を守るためです。

 もしかしたら、このまま何もしないでいたら、皆の普通の生活もままならなくなると感じるようなことが起きるのかも知れません。あるいは、いても立ってもいられず、災害の起きた地域に出かけてボランティア活動をするとか、自分が災害に見舞われることなども考えられます。とにかく、周りの人達(庶民)の生活を守るため、その守りたい場所で、現場を指揮したり、皆を率いて戦ったり、様々な行動をするのです。
 

 今年はとにかくエネルギッシュで、うまく行かないなと思えば、一旦退いて、次は別角度から再トライしてみるなど、しぶとく、様々な方向から、思いつく限りの行動をするでしょう。あちこちに出かけて物資を調達したり、情報を集めたりと、ひらりひらりとどこへでも飛んでいくのです。その様子は、まさに神出鬼没です。
 

 しかし、これがうまく回るのは、己土さんに「こうしたい!」という確固たる目的がある場合か、あるいは、この人の言うことを聞いて、思いの実現に協力したいと思える人に従っている場合です。

 今年の己土さんは、あまり考えずに行動してしまうので、目的を持っているか、指導してくれる人がいるかのいずれかがなければ、誰彼構わず喧嘩をふっかけて回ったり、相手の迷惑も顧みず、自分の正義を押しつけたり、被災地に何の準備もなくボランティアに出かけて、被災者に迷惑をかけるような、厄介な存在になることだってあり得るのです。

 目先の正義感など、小さな思いに駆られて行動をすると、ちょっと見聞きしただけのことに振り回され、真偽も検証することなく行動してしまうので、本当に危険です。特に何の目的もないか、指導者もいないのであれば、行動を押さえるか、あるいは、動き出す前に、常に何のためにそれをやるのかをハッキリさせるように意識して下さい。

 迷惑だけで済めばまだしも、状況を悪化させて、後に自分のしでかしたことの責任を負わされるようなことにもなり兼ねず、そうなると、それ迄の行動力はどこかに行ってしまい、一転、何もできない状態になってしまう虞があります。
 

 また、妙齢の女性の己土さんは、特に顔が良く口がうまい、一見優しい男性に気をつけて下さい。その人が生活に困っていたりしたら、私が何とかしてあげなければと、妙な正義感から、はりきってしまうことも考えられます。しかし、その人は、なるべくしてその状況に置かれている可能性が高いわけで、そういう人に尽くし始めると、もたれかかられて、後々まで食い物にされかねません。

 今年の自分は男性を見る目がないのだと自覚して、もし信頼のおける目上の人から、その男性とのお付き合いを反対されるようなことがあった場合は、そこで意地を張らず、素直に従っておきましょう。

 エネルギーや影響力が強い時は、結果も良い方に大きなものとなるか、悪い方に大きなものとなるかのどちらかとなります。確固たる目的がない場合は、この人の言うことを聞いておけば安心だと、多くの人が認める人物の近くに身を置くよう心がけて下さい。ヘンな方向に突っ走りそうになった時には、方向を修正してもらえると思います。
 

それでは、1年の流れです。

2月 人を集めますが、集まってくる人であれば、選ばず誰でも受け入れます。とにかく人数が必要なのかも知れません。

3月 やたらと人を集めた前月から一転、単独行動を取るようになり、作戦や企画を立てる側に回りそうです。

4月 何かをせずにはいられなくなります。言わない方が良いと分かっているのに言ってしまったり、やってはいけないと思いつつ、やってしまったりします。これを避けるためには、先にエネルギーを消費してしまうことです。スポーツやボランティア活動などがお勧めですが、それ以外にも、何かの後処理や、後始末的なことに携わると良さそうです。

5月 穏やかで物腰も柔らかですが、内面は芯が強く、しっかりしています。すでに目的が定まっていれば、目的を果たすための人脈が拡がり、それはやがて、財にも繋がっていくでしょう。ただし、家庭を顧みないので、いくら財を得ても、家族からはあまり良く思われないかも知れません。

6月 家族にも目を向けねばと思うのか、家族を大事にするようになります。平穏・平和な世界を望み、目の前にある物事をまずは優先し、安定させようとします。

7月 世の中の人達はもっと幸せになるべきだと思い、平和な世界を目指して、今自分にできることをしていこうとするでしょう。

8月 己土さんの考えが突飛すぎて、周りの人達から理解されないかも知れません。孤独は感じますが、それを寂しいとか、苦に感じるようなことはありません。一方、人間が練られていない己土さんは、他人からの評価が気になり、自分を良く見せるために、人を貶めようとする虞もあります。

9月 何かを発表したり、面接を受けたり、裁判で法廷に立ったり、恋人の両親にご挨拶するなど、人の目や評価を気にしたり、身なりを整えるようなシーンがあるかも知れません。緊張するかも知れませんが、そういった経験を経て、感情に流されず、タイミングに応じた行動ができるようになっていきます。

10月 元々行動的ですが、そこに知性も加わり、文武両道となる月です。素直に師の話を聞き、よく学ぶので、師からかわいがられ、多くのことを教えてもらえます。学んだことを改良して、新たな知恵を生み出しますが、それがきっかけとなって、周りに変化が起きていくようです。

11月 世の中が動乱だと活躍し、平和だとそれを乱しそうです。どんな問題にも、迅速・的確に判断して、対応していきますが、人からはあまり理解されなさそうです。

12月 物事に拘ることなく、どんなものも受け入れ、集団のために全力を尽くします。組織のリーダーとして活躍し、周りの人達を巻き込んでいきます。

1月 意思が固く、自分に正直に、一つの事に専念していきます。
 

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庚金:こうきん

庚金

 小学生の頃、屋外で体育の授業を受けている時、フェンス越しに子供達の様子を眺めている人が時々いました。散歩の途中なのでしょう、お年寄りや、子連れのお母さんが多かったです。子供だった私(そらまめ)は、その人達の目をことさら意識し、いいところを見せようとしたというか、失敗したくないと思っていた記憶があります。

 しかし、後になって、その人達にとって私はただの小学生のうちのひとりでしかなく、あの子はうまいなとか、どんくさいなくらいの認識で、そのうちの誰かに特に注目したり、記憶するようなことはなかっただろう、あの時の私は自意識過剰だったなと思ったものです。そんな風に、子供というものは自意識が強く、人が自分に注目しているように感じてしまうものなのでしょう。
 

 算命学にも、この子供の時代を表す星があるのですが、今年の庚金さんに巡っているのが、この、幼い自意識の星です。とにかく人の目が気になるのです。

 しかし、実際に子供であるのならともかく、これを読んでいる庚金さんは、いい年の大人であることが多いわけで、そういう人がフレッシュな自意識を持つ状況とはどんな時だろうかと考えてみると、『新しいことに取り組む時』ではないかなと思い当たります。具体的に言うと、新入社員の時代や、転職や転校をした時、サークルなどのグループに入る時、事業を始める時、役職に就いた時などです。

 その、新しい場所で、庚金さんは、身の回りを整え、身ぎれいにし、礼儀正しく人に接しつつ、先生や上司や指導者から、やるように命じられたり、アドバイスをされた日々のルーチンを、真面目に実行していくのだろうと思います。

 周りの信頼を得るために、準備や努力を怠りませんが、その真面目さはどこからくるかというと、生来の気質によるものではなく、実は、『不安』からです。フレッシュで幼い自意識を持つため、人目を気にするあまり、とにかく、失敗したくないのです。
 

 さて、こういう状況を、私は『自分に矢印が向いている』と呼んでいます。自分に矢印が向いていると、

  • 人が不機嫌だと自分のせいではないかと思い、何がいけなかったのかと心配する。
  • 人が褒められているとモヤモヤし、褒められない自分はダメだと落ち込む。
  • 人が楽しそうにしていると、今が楽しくない自分を責める。
  • 相手が自分のことをどう思っているのかばかりに気持ちがいって、その場を楽しめない。

というような心境になりがちです。

 また、人からどう思われるかばかりを意識してしまうので、負けたり、失敗すると、人一倍恥ずかしさを感じるわけですが、その割に、そもそも経験値が足りないし、肩に力が入りすぎているため、よく失敗をしてしまいます。

 さらに、自分に矢印が向いていると、自分の失態や失敗にだけ目が行き、状況を正しく把握できなくなるので、同じ失敗を繰り返したり、悪くすると、自身が怪我を負ったり、人に怪我をさせたり、大失敗につながる虞があります。
 

 自分に矢印が向くのは、劣等感や、人から認められたいという気持ちからです。そして、人からどのように思われたところで大したことにはなりはしないと、肩の力を抜き、役割にフォーカスして、ひたすら経験を積み重ねて下さい。今年は何かを積み重ねる年でもあるので、経験値が上がるほどに、いつの間にか不安はなくなり、人の目も気にならなくなっていることでしょう。
 

それでは、1年の流れです。

2月 家にまつわることや家族関係で、何かを変えたくなります。例えば、家のリフォームをしようとか、健康のためにみんなでランニングしようなどと、家族全員を巻き込んで、何かをやろうとするようです。

3月 世の中が大きく変わろうとしている中で、AIのような、新しいものをいち早く取り入れ、実生活に役立てていきます。

4月 人は人、自分は自分と、周りを気にせず何事かを地味にコツコツと積み上げていきます。真面目で純粋に取り組む姿は、周りに好印象を与え、好意的に見守ってくれるでしょう。ただ、周囲から批判や口出しをされると、激しく楯突いたり、相手を攻撃するような一面もありそうです。

5月 男性と女性で現れ方に違いがあります。女性はこうなりたい、こうしたいという思いに真っ直ぐに、時間をかけて自力で向き合って行きます。一方、男性は依存心が強くなり、抱いた願望を、誰かに叶えてもらおうとするでしょう。

6月 出張や旅行に出かける機会が多いかも知れません。家庭を持っている人は、家族を大事に思えばこそ、単身赴任を選ぶ可能性もあります。

7月 人生設計を立て、それに向けて収入を増やそうと、がんばって働いたり、勉強したり、資格を取ったり、貯金をするのではないかと思います。もっと条件の良い会社を求めて、転職活動をする人もいるかも知れません。

8月 何かを売りたがっている人と買いたがっている人を引き合わせて、仲介料をもらうようなことを行うかも知れません。慎重に準備して、しっかりと結果を出します。また、次回のために、記録をとり、資料にまとめたりもするでしょう。

9月 組織に身を置いて、経済的な活動をしていきます。会社員だとこれは当たり前の活動ですが、そうでなくても、サークルで何かを作って販売する、というようなこともあるかも知れません。仲間にはあまり自分をさらけ出したりはしませんが、しっかりやるので、信頼関係は生まれそうです。

10月 ここ数か月、お金を稼ぐためにがんばって働いてきて、家族をおざなりにしていたと感じるのかも知れません。この月もがんばりはするのですが、ちょっと力を抜いて、家族と過ごす時間を増やそうとするのではないでしょうか。

11月 自分だけが評価されたいと思い、大きなことを言うかも知れません(ビッグマウス)。しかし、その割に気が小さく、危ないことからは小賢しく逃げようとします。

12月 家族を大切にし、家族の意向に従います。独身の庚金さんは、何かに縛られるのを嫌うものの、あまり自由にはできなさそうです。

1月 新しくて便利なものに囲まれながらも、昔ながらのものも、大切に残していきたいと思うでしょう。
 

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辛金:しんきん

辛金

 電話中にメモを取りたいと思ったときに、自然に紙とペンが目の前に現れたら、奇跡ですよね。喉が渇いたときに、自然にお茶が目の前に現れたら、奇跡ですよね。脱ぎ散らかした服が、自然にたたまれていたら、奇跡ですよね。

 実は、私たちの周りには奇跡があふれていますが、日常的に、自分に対して奇跡を起こしてくれているのは、神様などではなく、圧倒的に人だということに、気付いているでしょうか。

 名前のない仕事(家事)というものがあります。いわゆる仕事としては認知されていない、細々とした作業のことで、無限にあります。これがしっかり出来ていると、仕事は快適でやりやすくなり、全体の効率が良くなります。そして、ほとんどの場合、こういうものは、気づいてしまう人や気配りができる人の担当になっていきます。

 しかし、最初の頃はありがたがられたとしても、そのうち、それが当たり前になっていきます。そして、気付いてしまうからこそ、こういった作業がその人の肩にどんどん乗っていきますが、いわゆる名のある『仕事』ではないので、軽んじられやすく、そのうち感謝もされなくなり、できないときには文句を言われる始末です。
 

 さて、今年の辛金さんには、人に尽くす星が巡っていて、周りを見て気付いた時には、こういった目立たない作業を自分からやっていくのではないかと思います。さらに、やったことを周りにアピールしないので、本当に気付かれません。しかし、気付かれなくてもやりたいと思うのです。みんなのために。

 しかし、中にはそれに気付く人もいます。そういう人は、とてもとても感謝をしてくれるでしょう。すると、辛金さんも嬉しくなり、もっと役に立とうとはりきります。しかし、多くの人は、気付かないうちに何かが片付いていたり、揃えられていたりするもので、だんだんその状態が当たり前となっているかも知れません。

 それでも構わずやるのですが、とはいえ、心の中は複雑です。そして、ある一線を越えて、やっても全く報われないなと思った時は、その場を去ることを決断するかも知れません。残された人達は、辛金さんがいなくなったことで初めて、それまで辛金さんがやってくれていたことや、その優しさやありがたさに気付くのでしょう。
 

 ここで、ちょっと立ち止まって考えてみて欲しいのですが、辛金さん自身はどうでしょうか。どの分野でも、そういう役割を担ってくれている人が必ずいます。家庭では、お母さんや奥さんが大概やっているし、世の中には顔の見えない誰かが作ったものや、快適にしてくれたものが溢れているので、それらに触れたことのない人などいません。そういう人達が今まで提供してくれていた、一見当たり前の、気付きにくい作業に感謝できているでしょうか。自分でやってきたのであれば、その仕事の大切さに気付けると思います。

 人は映し鏡です。自分のやったことを分かって欲しいなら、人のやってくれることにも気付けないと、バランスを崩します。そして、それに気付けるのであれば、理解されないからと、その場を去るようなことはしないのです。
 

 最後にひとつ。今年の辛金さんは、とにかく周りに合わせて流されてしまうので、どういう環境に身を置くかがとても重要になります。素晴らしい人達と一緒にいれば、自分も素晴らしい人の仲間入りをしますし、悪人と一緒にいれば、悪の世界に染まります。今年自分が身を置く環境、付き合う人達は、今後の自分にとってふさわしいものなのか、まず最初に精査することが大事ですので、気にしておいて下さいね。
 

それでは、1年の流れです。

2月 周囲との和を保ち、平和で穏やかな生き方をします。学問と芸術を好みますが、それらに親しめる環境にない場合は、それらは現れません。勉強熱心な友達や芸術に詳しい人の側にいると、良い影響を受けられるでしょう。

3月 突然、変化を望むようになり、引っ越ししたくなったり、部屋の模様替えをしたり、旅に出たり、ペットを飼ったり、植物を育てたりするでしょう。また、困った人を見ると、考えるより先に体が動いて、助けようとします。

4月 ある目的を達成するための仲間が集まって組織ができますが、辛金さんはこの時期、主体性を持ち、積極的にその運営に関わるでしょう。寝る間も惜しんで頑張りますが、体力はあまりありませんので、体調に気を付けて下さい。

5月 気持ちは強く持っていますが、先月体力を使い果たしたためか、ムリができず、周囲の状況に合わせるしかできません。一旦初心に帰って立て直しを図るか、休んで体力を回復させようとします。

6月 世の中や組織の動向に我慢ができず、また、再度自分が集団を引っ張っていこうとしますが、今度は先頭に立つのではなく、やり方を人に話して、組織を運営してもらおうとします。

7月 人の間に入って、争いを仲裁したり、和を保とうとします。目立たず、焦らず、一歩退いています。

8月 お金を稼ごうと思い、人に人を紹介し、そこから利益を生み出そうとします。目の前に現れた目先のお金に囚われ、自制心を見失うようなことがあるかも知れません。

9月 コツコツと努力を重ねることで、安定感と安心感を周囲に与え、信頼を得られそうです。

10月 周りから信頼されることで、自信が持てるようになります。それが姿形にも現れ、誠実さと気品に溢れるようになり、社会で求められる存在になるでしょう。

11月 平和でいたいと思うものの、このままでは平和な世の中は望めないと、ふつふつと怒りが湧き、現状打破を試みるでしょう。

12月 穏やかで、学問や芸術を学びたいと思うかも知れません。意地を張ったりせず、真面目に課題や試練に立ち向かうことで、精神が磨かれていくでしょう。

1月 辛金さんも人を助けますが、人から助けられることも多くなります。感謝して、好意を素直に受け取ると良いでしょう。流れに順って起こした行動によって、周囲に変化が現れそうです。
 

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壬水:じんすい

壬水

 『直感』という言葉がありますが、直感には2種類あると思います。1つはただの思いつき、もうひとつは経験値に支えられた閃きです。前者は当たることもたまにはあるけど、外れることの方が多いでしょう。なぜなら、ただの勘のみならず、そこには願望や恐れなども含まれているからで、願望を持つということは、『実際にはそうではない』わけだし、恐れも不安からくる思い過ごしであることが多いからです。一方、後者は、インプットを間違えていない限り、かなりの確度があると思います。

 今年の壬水さんには、前者によるものか、後者によるものかはわかりませんが、直感が働くというか、閃きが起きやすいのです。そして、何かを閃けば、その検証をすることもなく、すぐに行動を開始します。動かずにはいられないのです。
 

 さて、全体運のところでも書きましたが、センメルベイス反射というものがあります。これは、「人は、信じていたことと異なる新事実を、反射的に拒否する」というもので、本当のことだったとしても、それが新しい説だったりすると、なかなか信じてはもらえないのです。

 例えば、今まで普通に採用していたものについて、『これは危険だ!』と気付いたとすれば、「そんなの考えすぎ」と否定されたり、人の嘘を見抜いて周りに伝えたとしても、「人を疑っちゃいけないよ」などと、呑気にたしなめられたりするわけです。

 そこであまり強く主張すると、頭がおかしくなったのかと思われたり、陰謀論者扱いされたりもするわけで、見つけたものが真実だという確証を感じれば感じる程、そして、今までの説と乖離があればある程、孤独や複雑な思いを味わうのだろうと思います。
 

 自分の直感に賛同が得られない場合、今年の壬水さんは、ひとりで行動を起こします。自分には、それが真実だと分かっているからです。世の中のためにそれが危険なのであれば、「危険だ!」と高らかに言うし、嘘をついている人には「嘘をつくな!」とたしなめたり、SNSで発信したりするわけです。

 周りの人は、すぐに賛同することはないかも知れませんが、何らかの情報を聞いたのであれば、それが真実かどうかを検証しようと頭に転がします。いずれ、それにまつわる他の事実も明らかになっていき、壬水さんの直感が正しいのであれば、何らかの結果がついてくるでしょう。そうなると、周りの人も、それが正解だったのだと気付くようになり、次第に賛同者が増えていくでしょう。
 

 さて、今年の壬水さんは、何かに向かって休むことなく動き続けることができます。もしそれが「ホントにこれでいいのかな?」と迷いを生じるようなものだったら、動いているうちに疲れてしまうでしょう。

 しかし、壬水さんは、それが皆にとって必要だし、自分のやりたいことだし、明らかに正しいと思って、使命感すら感じているので、一切疑問を持たないし、疲れを感じることもないのです。なので、そこに全精力を傾けていきます。
 

 すると、新しい何かが実際に生まれ、今までのものと入れ変わる可能性も出てきます。これは、今年の壬水さんには、周囲に改革をもたらす力があるということです。

 そうなると、多くの人が、良くも悪くも巻き込まれてしまいます。ですから、直感にはくれぐれも気をつけて下さい。間違ったインプットが多ければ、閃きも間違ったものになってしまいますので、取り入れる情報も、偏りがないかどうか、妙なバイアスがかかっていないかどうか、精査しましょうね。
 

それでは、1年の流れです。

2月 閃きや直感でムダな行動をしてしまうでしょう。人にやみくもに喧嘩を売ることも。やりすぎると、周りの人は理解できず、離れていくかも知れません。

3月 行動は静かになり、周りに合わせますが、言葉が乱暴だったり、礼義に欠けたりしそうです。経済観念があまりなく、浪費をしがちになります。

4月 こんな世の中はおかしいと、不平・不満が強くなり、それをなんとかしようと積極的に動き回ります。何が原因になっているのか、問題を解明するため、あちこち出かけていくでしょう。海外まで調べに行くこともあるかも知れません。

5月 直感や閃きが冴え渡り、常に何かに対して不満を爆発させます。閃きを学問や芸術にぶつけると、上手く活かせそうです。

6月 信念はあるものの、状況に応じて出したり引っ込めたりするので、周りからはつかみ所がない人物に見えます。周りに合わせた集団行動ができず、単独行動が多くなります。

7月 集団の中に入り、ゆっくりと時間をかけて打ち解けようとします。少し高い位置に立って集団を見渡し、顧問・参謀的な役割を果たします。

8月 行動は大らかですが、少し人と違う考え方をします。どんなことにも真面目に取り組み、一つのことをコツコツと長く続けていきます。

9月 学芸や宗教、物事の真理を探究するなど、精神の分野で才を発揮するでしょう。芸能の世界に飛び込む人もいるかも知れません。

10月 先月から一転、現実的になります。経済のことを考えるようになり、このままでは日本はヤバいと、怒りが湧くかも知れません。どうすれば経済を活性化させ、多くの人に利益をもたらせるだろうと考えたり、足を使って調べたり、人の話を聞きに出かけたりします。

11月 個人的な経済に目が向きます。用意周到に準備し、リスクを冒さず溜めようとします。今月ばかりは直感を封印して、ちゃんと調べたり考えたりします。損したくないのでしょうね。

12月 非常にエネルギッシュです。負ける気は全くなく、相手を叩きのめそうとします。実際に、攻撃力はすさまじいのですが、それを周囲に誇示しようとします。気合いを入れるために、雄叫びを上げたり、ムダな動きが多くなるかも知れませんが、そうでもしないとエネルギーが消化できないのです(この月、動かずにいると、肉体や精神を病むかも。)。激しすぎて、周りがついていけず、孤立することも考えられます。

1月 やるだけやったので、自分の出番はもう終わりと、一歩引いてご意見番になります。言葉遣いや振る舞いに気をつけ、静かにしているでしょう。
 

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癸水:きすい

癸水

 これを書いている私(そらまめ)は現在、株式会社さる山さる子という会社を経営しているわけですが、私の父親も経営者でした。高校生の時に、父の会社でアルバイトをしたことがあるのですが、その時、ある体験をしました。

 社員さんたちは、よく『社長はいいよな、俺たちに働かせて、いつもゴルフだ飲み会だと、遊んでばかり』、『働いているのは俺たちなのに、俺たちより給料が多い』などと言っていたのです。

 それを耳にして、私はとても驚きました。仕事をこなすことより、仕事を得てくる(作る)ことの方が大変で、ゴルフやお酒の場が仕事を得るためだと、社員さん達には分からないのです。そして、真夜中に何か問題が起きた時に、ひとりで飛び出していく姿も、お金が回らないときに頭を抱えている姿も、社員さん達は想像もできないようなのです。

 そんな風に、高校生の私は、社員は経営者のことを全く理解できないこと、また、経営者とはそういう理不尽や孤独に耐えるものなのだと学んだのでした。あの体験により、人からどう思われるかなんて、気にしていては経営はできないことや、並外れた努力が必要だと知っていたので、私は人から見えないところで、当たり前に、かなりの努力ができるのです。
 

 さて、『話せば分かる』みたいなことを言う人がたまにいます。しかし、立場が違えば常識も違うので、常識の違う二者がどれだけ話し合ったところで、同じ意見を持つことはないでしょう。

 戦争や争いがなぜ起きるかというと、正しさがぶつかり合うからです。善と悪があるからではなく、両者が自分を正義と思っているから争いが起きるのです。本質、バックボーン、教育などが丸っきり違えば、相手を理解できませんし、経験していないことは想像すらできないのです。

 わかり合えない二者というのは、前述の『会社員と経営者』もそうですが、『男性と女性』、『上司と部下』、『先生と生徒』、『金持ちと庶民』、『A国とB国』、『大人と子供』など、たくさんあります。
 

 これらの人たちがうまくやっていくには、オープンに話し合いながらも、違いを違いのまま許容し、共通の目的に向けて、最低限のルールを決め、折り合っていくことしかないのでしょうね。

 例えば、奥さんが節約志向で、ご主人が贅沢を好むような夫婦の場合は、家庭生活を円満に、快適に運営するという共通の目的に向けて、節約するところと贅沢するところを決めたり、お金の管理をどうするかや、月の支出や貯金について話し合うなどです。
 

 今年の癸水さんは、これら常識の違う二者の間に身を置き、折り合い地点を探ったり、ルール決めをするなど、うまくやっていく道を探っていきます。そして、一つのことが終わったら次のこと、また終わったらさらに次のことと、いくつかのことに次々に取り組んでいくのではないかと思います。

 その過程は、なかなか人からは理解されませんが、それでも多くの人と関わっていきます。そして、変革期である今の時代にあって、こういうことがうまくできる癸水さんは、とても有用な存在になりそうです。ただ、癸水さんは、こういったことを自分の楽しみとして行うので、けっこう自由気ままで、時間を意識しません。なので、仕事でやろうとしても、なかなか難しいのではないかと思います。
 

 そして、これができるのは、精神的に練られていたり、経験豊富な癸水さんのみです。精神性が低ければ、のらりくらりとその日暮らしをするか、あるいは、ただ二者間で双方に取り入ろうと良い顔をする、イソップ童話のコウモリのような存在になってしまいますよ。
 

それでは、1年の流れです。

2月 関わる人達の間に入って、バランサーとなります。周りがざわついていれば、「冷静になろう」と落ち着かせ、逆に、意気消沈していれば、「がんばろうよ」と励ましたりするでしょう。周りからは「どっちやねん、一貫性のないヤツやな」と思われたりしますが、こういう存在がいる集団は安泰なのです。

3月 癸水さんに魅力を感じた人達が、たくさん集まって来ます。その人達の力を借りて、何らかの目的を達成するためのきっかけを作ることができるかも知れません。また、人と会う機会が増えるので、身ぎれいにするでしょう。

4月 素直に学び、学んだことをすぐに実行します。それにより、周囲に変化が起きるでしょう。

5月 波乱の日々の中で、精神の消耗が激しく、社会に適合できず、現状から逃げようと他の分野に活路を求めます。その場所で、誰かや何か、自分でないもののために、新しい未来を切り開こうとします。慌てて飛び出したりしがちなので、事故に注意しましょう。

6月 仕事では気の合う仲間と忙しく動き回り、趣味ではのんびりとメリハリをつけて楽しむでしょう。細かい作業には向かず、長く続けていると体調を崩すので注意して下さい。

7月 周りを気にせず、自分のペースでじっくりと一つのことに取り組みます。マイペースすぎて、時代の変化に取り残されるかも知れません。

8月 感受性が強く、目に見えないものを感じ取ります。感性を使う仕事の人は、豊かな表現力で作品を生み出しますが、肉体は疲れやすいので、こまめに休みましょう。

9月 大らかさと繊細さを併せ持ち、行動はのんびりしていますが、神経は細やかです。どんなことにも楽しんで取り組みますが、特に食に対しては敏感で、おいしいものを探し当てたり、芸術的なレシピを作り出したりするでしょう。キラリと光るセンスがあります。

10月 家庭でも仕事でも、目の前のことにのみ力を尽くし、物事を積み重ねていきます。家族を大事にし、明るく落ち着いた家庭生活を送りますが、身内ばかりに目を向けて、他人を顧みないところがあります。

11月 身内に対してはワガママになり、我を押し通そうとします。一方、他人に対しては優しく、頼まれれば人を説得したり、争いを仲裁したりするでしょう。

12月 上下の間でバランスを取ります。どちらかというと上にいて、下の人と交渉するような雰囲気なので、何かしら、役目を与えられて、それを遂行しなければならないのかも知れません。あまりのびのびできる感じではありません。

1月 何らかの野望があり、目的を達成する為に必要な財を形成します。人間関係が広がり、一見穏やかそうですが、実は強い意思を持っています。
 

 全体運  甲木  乙木  丙火  丁火  戊土  己土  庚金  辛金  壬水  癸水 

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